Aug,01,2012

ヨーロッパ、アルプス周遊編も無事終わりました。
恒例のランキングといきたいところですが、約1か月半と短い期間だったためランキングをつけるのはなかなか難しいので、
ランキング形式ではなく、走ったエリアごとに私たちの印象をまとめることにしました。
今回は、
①イタリアのジェノバからフランスのカンヌまでの地中海沿いを走り、
②地中海から北上してヨーロッパのグランドキャニオン・ヴェルドン渓谷を周遊し、
③そのまま北上を続けてフレンチアルプスの峠の数々を越え、
④スイスに入って南西部を反時計回りに一周、というルートです。
より走行エリアの詳細は、GPSデータをご覧ください。

【ジェノバからカンヌまで、地中海沿いルート】

青い海、雰囲気の良い街並み、街に点在するジェラート屋やレストラン。
アップダウンがほとんどない簡単なルートなので、のんびりサイクリングを楽しみながら、ヨーロッパ人の夏休みを疑似体験できるお気軽ルートです。
ちなみにフランス側の方がバブリーな感じでした。さすがコートダジュール!。
途中一瞬で抜けられるモナコ公国は、これぞ高貴な人々が住まわれる別世界、って感じで面白いです。

『青い海、明るい人々と陽気な雰囲気、クラシカルで趣味のいい建物にこじんまりとした村々。想像していたような華美で趣味の悪い感じのビーチリゾートではないところが好印象だった。』
-June,26,2012 「別世界」より-

 

【グランドキャニオン・ヴェルドン渓谷】

ヨーロッパのグランドキャニオンと呼ばれる場所だけど、アメリカの乾いたグランドキャニオンとはかけ離れた、緑がモリモリしていてエメナルドグリーンの川が谷底に流れる緑深い美しい渓谷です。
地中海沿いから渓谷に至る道のりも、トラディショナルな可愛らしい村々を通過する感じのいいルートでした。
渓谷沿いは程よいアップダウンでサイクリングに最適。道が狭い上に7,8月は観光客で溢れ返るそうなのでショルダーシーズン(6月や9月)がお勧めです。

『深いエメナルドグリーン色がアルプスのイメージにぴったりで、“ああヨーロッパにいるんだなあ”としみじみ思ってしまう。』
-June,29,2012 「侮るなかれ、フレンチアルプス」より-

 

【フレンチアルプス(Route des Grandes Alpes)

知らずに通ったのだけど、実は「Route des Grandes Alpes」という自転車ルートになっているフレンチアルプス縦断ルート。一日1回は峠がありますが、ほぼ必ず迂回路もあるので天気や体調が悪い時も安心。もちろん町やキャンプ場にも事欠かないので、補給面も心配ありません。
どの峠も静かで,華美ではなく、雪山・新緑・野花の組み合わせが美しい雰囲気のいい道。
夏のシーズンには毎週決まった時間に自転車だけに開放される峠もあります。
シャモニー周辺になるとさすがに観光地化が激しいですが、その他の道中は静かで心の洗われるお勧めルートです。

『車で誰もが簡単にこれるような峠なのに、ほんの十何キロ離れれば何でも揃うスーパーマーケットがあって、ほんの何十キロ先には大都会があるのに、心が洗われるような美しく静かな景色が目の前に広がる。美味しい空気を思いっきり吸い込んで、幸せな気持ちで下る。』
-July,02,2012 「やっぱり私はフランスがすき」より-

 

【スイスアルプス】

これぞスイスという綺麗な風景の中で走れるのですが、人工物が多くてせっかくの景色が妨げられてしまうこともしばしば。途中の街々も私たちにはあまり魅力的に感じませんでした。特にツェルマットへ向かう道は、電車代節約以外の理由では特に走る必要はなかったかな。
サイクリングルートが国中に張り巡らされていて、野花と雪山というスイスらしい美しい景色の中で安全にノンビリと走ることが出来ます。逆に自動車道はバイクツアーや観光バスを筆頭に交通量が多く、意外と運転もラフなので(あくまでもヨーロッパの中では、ですが)、少し注意が必要です。
天気が悪かったこともあり、全体的には一番印象の薄い走行になりました。

『そんなスイスの旅は、期待を裏切るような出来事もなく順調に過ぎていく。』
-July,26,2012 「スイス以上でもスイス以下でもなく。」より-

 

ヨーロッパは物価が高くて自由気ままに旅ができないというイメージがあるかもしれません。
だからこそ私たちは猛烈に自転車旅をお勧めします。
ヨーロッパ人が誇りにしている素晴らしい大自然をこころゆくまで堪能できる自転車旅。
しかも都市・都市・都市を回るだけではなく、観光地化していない村々を自転車で通り過ぎるだけでも、ヨーロッパのイメージは大きく変わること間違いなしです。

そして現実的な問題として、旅行費用が格段に抑えられます。
最安ホステルのドミトリーが一人3000円は下らないヨーロッパで、二人で1500円前後で泊れるキャンプ場は魅力的なオプションです。
食事時はスーパーに飛び込んで、ワインとチーズと生ハムという豪華おつまみセットから、一食100円程度で作れる簡単パスタまで、予算と気分に合わせてヨーロッパの味を楽しめます。
もちろん自転車なのですから移動費はタダ。

そして何より、自転車装備を揃えるのは日本より簡単で安い!
それに道中には自転車ショップは至る所にあるので専門的な知識はほとんどいらないし、電車に載せて一気にワープするのも簡単なので、ちょっと走って電車に乗って、またちょっと走って、というハイブリッドな旅も可能です。

ワイルド感やアドベンチャラスな要素は全くないし、有名な街々を効率的に回りたい人にはお勧めできませんが、気軽で安全なサイクリングが楽しめるエリアとして、ヨーロッパでのチャリダーデビューを考えてみるのも一興では!?


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