Dec,18,2011

「ああ、もう駄目だ。」と思わず自分のスイッチを切ってしまおうかと思ったところで我に返った。
こんなところで動けなくなったって誰も助けてくれやしない。
朝から一台も車も人も見ていない。
なんとか頼りにしている自動車の轍だっていつのものだか分からないくらい前のものっぽい。
こんなところで倒れたって発見されるころには干し物にでもなってるだろう。

Continue»

Dec,15,2011

チリの美しい国立公園内を走り抜け、ボリビアに再入国して塩湖へ向かう。
今回のルートではコイパサ塩湖とウユニ塩湖を走る。
ウユニ塩湖は多くのサイクリストが走るところで、雨季まっただ中でない限り堅く締まった塩湖は走りやすいという。
一方コイパサ塩湖は乾季でも湿っているところで、雨季の始りの今は通れるか通れないかギリギリのところだ。つい2,3週間前に走った人からかなり湿っていて走りにくいけれど走行は可能だったと聞いた。
コイパサ塩湖を大きく迂回してウユニ塩湖に向かうことも可能だったけれども、コイパサ塩湖を突き抜けたほうが距離ははるかに短いし、せっかく走るのなら塩湖を走りたかった。

Continue»

Dec,12,2011

目をつぶって想像してください。

標高は4250m。
音のない静かな夜を越え、暖かい寝袋の中で目覚める。外はまだ氷点下で、テントは凍りついている。
もうすぐ夜明けだ。

寝袋から出て、服を全て脱ぎ去って裸になり、大きく息をついてテントを開け、一気に外に出る。
空気の冷たさに息が止まる。
目指すはテントから5m先。そこには全長100mはあろうかという大きな湖がある。
いや、そこは湖ではない。
硫黄の匂いが立ち込め、足元からお湯がこんこんと湧き出ている100%天然の温泉なのだ。

Continue»

Dec,09,2011

「ヨーロッパなんて走ってる場合じゃないよー」
って思わず叫んでしまった。
ヨーロッパだって凄いんだけど、
でも、でも、ここはもっと凄い。
パッキパキに澄んだ空気に碧い碧い空、遠く彼方まで色とりどりの山々が見える。
時折動くものと言えばふわふわの毛に身を包んだビクーニャだったり、活動中の火山がせっせと出している煙だったりで、自転車を停めるとキーンという無音に包まれる。
深呼吸をして、大きな大地をハグしたくなる。
そしてまた叫ぶ、
「ヨーロッパなんて走ってる場合じゃないよー」って。

Continue»

Dec,06,2011

ラパスからは100kmほど退屈な高速道路を走らないといけない区間があるので、ここはバスでワープ。
2時間のバス移動が一人150円+自転車代100円という格安値段で可能なのだから、気をつけないと癖になりそうだ。
Patacamayaという町で下車した後は、約200km先のチリを目指して西へ、西へ。

Continue»

© yokoandhiro All rights Reserved. | 管理者ページ