「ここは冬山か?!」というほど寒いバスに10時間揺られて辿り着いたのは
リビア国境にも程近いエジプト西部の砂漠の中のオアシス、スィーワ。
バスが寒かったのは隙間だらけの古いバスだったのと、夜の砂漠を走ってきたせい。
その夜は特に寒かったらしく、寝袋に入っても寒くてブルブルしてしまったくらい。
冬の砂漠へ行く方は、防寒準備を万全に。
エジプトというと白砂漠や黒砂漠が有名。
こちらもとても魅力的ではあったのだけど、
シリア、ヨルダン、シナイ半島と、ずっと砂漠の中を走ってきた私たちは
若干砂漠にはお腹いっぱい気味。わざわざツアーを組んでまで砂漠に出かけるなんて
ちょっと面倒臭かった。
スィーワも砂漠なんだけど、ここには何故か行ってみたかった。
アラブ系エジプト人とも違う、ベドウィンとも違う、独特の文化を持っている
ベルベル系のスィーワンの街というのも魅力的だった。
でも何かコレ!といった理由があって、こんな辺鄙なところへやってきたのではなくて、
本当になんとなく。
砂漠へのツアーも特に行くつもりもなかった。
旅をしているとこの「なんとなく」が多かったりする。
そして、その「なんとなく」訪れたところがいいことが多い気がする。
これが呼ばれているってことなんだな、とよく思う。
Continue»