Jun,02,2012

私たちの赤裸々な日常をつづったチャリダー日記、エクアドル編。
今回は、コロンビアの国境から、オタバロを経由してキトに到着するまでの走行日記です。
なお、GoogleMap、標高プロファイル、距離一覧表、簡単なホテル情報をNotesにまとめてありますので、そちらも参照して下さい。→Click Here!

2012.05.03 Ipiales(Colombia) – Border -Ambuqui 96km Hotel

数キロ下るとあっという間に国境に到着。とても混むと聞いていた国境だけど早朝に到着したのでガラガラだった。エクアドルのイミグレには「わいろ禁止!警察官にお金を渡すのは止めましょう」という妙にリアルな看板が立っていたけど、エクアドルってそういう国なのか?
エクアドル入国後もアップダウンは続いたけれど、見える景色はがらりと変わった。コロンビアは高度感たっぷりの断崖絶壁な風景だったのに対して、エクアドルは雄大な谷が広がっていて、そこに所狭しと畑や農村が張り付いている。すれ違う人々もシャイな感じのインディヘナが多い。中米、コロンビアと南下してきた人はきっと「これこそアンデスの風景だ!」と新鮮な印象を持つのだろうけど、先にペルーやボリビアを走っている僕らはペルーに戻ってきたようなとても懐かしい気持ちになった。
それにしても、よくまあこんなにアップダウンが続くものだ。登りはなかなか大変だけど、下りでは時速60km以上がバシバシ出て気持ちがよい。道路が広くて見通しも良い舗装路が続くので体感以上にスピードが出ていて、ようこは時速75.3kmの新記録をマークしたと喜んでいた。
Ambuquiはプール付きのプチリゾート風ホテルが立ち並ぶ不思議な場所。予想外に宿代が高くて宿探しに難航したけど、最終的にはまあまあリーズナブルな宿を見つけてホッとする。でも日中に窓を開け放しにしてしまったせいで、夜は大量の蚊に悩まされてあまり眠れなかった。蚊の羽音ってなんであんなに不愉快なんだろう。(ひろ)
2012.05.04 Ambuqui – Otavalo 63km Hotel

ホテル近くの食堂で朝食を頼んだら、パン、チーズ、スクランブルエッグ、ジュース、コーヒーといったスタンダードな朝食にシチューとライスといった軽い昼食のようなものがセットでやってきて、さすがの私たちでも食べきれず、サンドイッチにして持ち帰った。このビッグBFが200円ちょっと。安いよ、安すぎじゃないかいエクアドル。
今日も相変わらず地味にアップダウンしたけれども、思いのほかあっという間にオタバロに到着。思っていた以上に大きな街で、明日は土曜市なので今日は宿がどこも早く埋まってしまうらしいと慌てて走ってきたけど、宿のチョイスは多そう。無事宿が決まったら、ひろが再びお腹を壊してしまった。いつも大きめの街に着いた時に体調を壊すのはきっと具合が悪くても小さな町だと休めないからかなり気を張っているからなのだろう。というわけで今日はキッチンもついているし、自炊で優しいスープの晩御飯。(ようこ)
2012.05.05 Otavalo 0km Hotel

昨日の部屋はトイレ臭が漂うしダニにもやられたので部屋を替えてもらう。昨日は隙間風だらけでアジアの安宿といった風の木造の部屋だったのに、新築の部屋はタイル張りのとても清潔&快適な部屋で、全然別の宿に移ったみたいに快適だ。若干高くなるけど新築部屋の方が断然いい。
今日は有名なオタバロの土曜市。市は想像以上に大きな規模だったので、久しぶりに買い物モードを全開にして朝から市を練り歩いてみたのだけど、結局心惹かれる土産物には巡り合えずに何も買わなかった。マーケットのものはアイディアはいいのに作りが雑でなかなか買う気になれず、結局セレクトショップでの買い物に落ち着いてしまう事が最近多い気がする。これも年を取った証拠なんだろうか。それでもオタバロの市は民族衣装を着た人たちも多いしワサワサした雰囲気も素敵で散歩するだけでも楽しかった。
キトに到着した後は海岸沿いでサーフィンでもしようかと思っていたのだけど、昨日から唐突にガラパゴス諸島が気になりだしていた。そしたら偶然にも今の宿にガラパゴスから帰ってきた旅人とこれから行く旅人がいて、色々と情報を聞くことができた。費用も思ったほどかからないみたいだし、この流れは絶対ガラパゴスに呼ばれている証拠でしょ!と二人ともすっかりノリノリになって、その日の夜にはインターネットでガラパゴス行きの航空券を購入。相変わらずの大幅な予定変更だけど、もの凄くウキウキする。もうすっかり気分はガラパゴスだ。
この時インターネットで買ったLAN航空のチケットが、後にとんでもない事態を招くことになるとは(詳細は「飛行機に乗れなかった話。」を参照)、この時点では知る由もない。(ひろ)
2012.05.06 Otavalo – Guayllabamba 65km Hotel

オタバロでは今後の素敵なプランもたったし、久々に日本人の旅人たちと喋れて楽しかった。今日は寒めで冷たいコーラを飲む気がしなく、かわりにホットチョコレート休憩をとる。この辺はホットチョコレートとビスコッティが名物なのかどこの店の看板にもこの二品が書いていある。このふた品しか書いていないともいうのだけど。それにしても2,30軒並ぶ店全てが同じものしか売らないというのには呆れる。実際ちょっとしたエンパナーダとかが食べたかったのだけど、どこにも売っていなかったもの。
道中でカナダ人カップルサイクリストに出会う。そろそろこの辺も来夏のパタゴニアに向けて北米から走ってくるサイクリストでいっぱいになるのだろう。なんか渡り鳥みたい。彼らは今日のうちにキトまで走りきってしまうらしい。確かに距離的にはあと35kmくらいだしちょっとなんだけどね、もう既に標高1000m以上登っているのに更に1000mアップはね辛いねってことで私たちは2日にわける。今日の宿は街に1軒しかなかったのでチョイスなし。プールなんてついているし、綺麗で申し分はないのだけど、値切っても1泊20ドルでエクアドルの田舎にしては高い。宿をすぐ出たところにケーキやさんがあって、チーズケーキを買ったら予想外の美味しさでご機嫌。こんな田舎町なのにちゃんとしたチーズケーキが食べられるとは。たしかにエクアドルのパン類も美味しい。これはキトは期待してもいいのかな。(ようこ)
2012.05.07 Guayllabamba – Quito 36km Hotel

今日は大都市キトに到着する日。遅い時間に到着するのは怖いので早朝に出発。一旦ぐんと下った後は、ひたすら緩やかな登りが続く相変わらずの道のりだ。そういえばエクアドルに入ってからというもの、1KMごとに「キトまで何キロ」という標識が出ていたのだけど、実はこれはキトの入り口までの距離で、実際はキト圏内に入ってから街の中心まではさらに20km弱を走る(しかも結構な登り坂)必要がある。そのことは事前に知っていたものの、やっぱりカウントダウンしてきた数字がゼロになると途端にやる気を失ってしまい、その後の登り坂は気持ち的にきつい。これはちょっとチャリダーに不親切な標識なんじゃない?
キト圏内に入るとすぐ、直進はノルテ、左折はセントロいう大きな分岐にぶつかった。僕らが行きたい新市街はセントロに近いノルテという微妙な場所にある。これは左折じゃない?と思いつつも、その辺のおじちゃんに確認したら“そりゃ直進だ”と即答されたので、ここは地元民を信じて直進することにした。これが大正解で、直進だと緩やかなアップ&微妙な下りを経て新市街に到着するの対し、左折はかなりアップダウンが激しい道のりだったらしい。やっぱり分岐で迷ったら地元の人に聞くのが一番だ。
キト到着後、数日前から連絡を取り合っていたソロチャリダーのあつし君と落ち合って、一緒にお昼ご飯を食べに中華料理屋へ。チャリダーとしか共有できない色々な感想やエピソードを喋り合うのは本当に楽しい。しかも在留邦人にも有名という中華料理屋「玉麺館」、値段はリーズナブルなのにまぎれもない中華の味がして感動する。なかでも餃子が絶品だ!(ひろ)

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