Oct,23,2013

「会うたびに日常生活に慣れた顔になってくるね」
と最近友達に言われて、喜んでいいものか悲しんだらいいのかよくわからなくなってしまった。
だいぶ日常生活を送るということに慣れてきたんだと思う。
いろんな反発があり、葛藤があり、落ち込み、疲れ、それをだいぶ乗り越えて毎日を楽しむぞという力が出てくるようになった。


でも体の底からみなぎるエネルギー!というのとはちょっと違う。
一通り日常生活というサイクルをこなしてみて、慣れてきたことによって反発や葛藤を起こしにくくなっただけのような気がする。
「文句ばかり言ってても始まらないんだから楽しもうよ。」と自分を言い聞かせているようなところもあるのだけど、それでもそれは決してネガティブな結果ではないのだと思ってる。
5年も自由奔放な生活をしてきたのだもの、そりゃちょっとやそっとで枠の中にちゃんと収まれるわけがないんだ。自分の中でのいい塩梅がみつかるまで、あっちによろっとこっちによろろっとバランスをとりながら行けばいい。


大雪山で川の水を湧かして昼ご飯にした。川の水を汲む瞬間、なんともいえない幸せを感じる。日本に帰ってきて一番テンションの上がった瞬間だった。


大雪山の紅葉は早い。この写真は9月の半ば。すでに紅葉が終わり気味。

どちらかというとこの数ヶ月は敢えて旅のことは思い出さないようにしていた。
「ああ、あの景色は素晴らしかった、あのときは楽しかった」と思い出に浸る余裕もなかったし、
浸って抜け出せなくなるのも怖かった。
そろそろ帰ってきて4ヶ月になる。
月金は必死で社会に順応しようと頑張って、週末は敢えてテントで寝て、テレビもない(もともと家にもないけど)パソコンもない、最小限の日用品で過ごすキャンプ生活に戻って、たき火ゆっくりと眺めながらひたすらボーッとし続けるというサイクルを何度も送ってきて、
やっと今また旅の写真に勇気づけられ、旅の話に花を咲かせ、それをバネに前に飛び出せるような気がしてきた。
すこしずつ、少しずつ。


愛しのフランスの友人から小包が届いた。開けてみたら大好きなチーズがいっぱい!!チーズなどのプレゼントも嬉しかったけど、こちらのほうこそお礼のプレゼントを贈らないといけないと思っていた相手から心のこもった贈り物が届いたことが嬉しかった。


そうこうしている間に札幌もすっかりとカラフルな色で染まっていた。
雪虫が忙しそうに飛んでいて、きっとまもなく札幌にも初雪が降るに違いない。
定住しているから見られる季節の流れにハッとする。
札幌に帰ってきてよかった。
そう素直に口にできる日が来た。



© yokoandhiro All rights Reserved. | 管理者ページ