Jun,03,2013

スペインのバルといえばタパスが有名だけど、ビルバオを中心とするバスク地方では、ピンチョス(料理をパンの上に乗せたオープンサンド風の軽食)がメジャーだ。
このピンチョス、他の地方のバルで出てくる料理とはひと味もふた味も違う。
味といい見た目といい、もはや単なる食事ではなくアートといってもいい。
特にビルバオの隣サン・セバスチャンは芸術的なピンチョスが食べられる街として有名で、僕らもわざわざバスに乗って出向いてバル巡りを堪能した。

僕たちのスペインのバル巡りは、このビルバオ&サンセバスチャンのピンチョスで絶頂を迎えたといっても過言ではない。


これは寿司だ、と思った。
バーカウンターにピンチョスをずらりと並べて、客に好きなようにピックアップさせる。支払いは基本的に「何個食べた」という自己申告制。
カウンターでワインを飲みながら食材を見て楽しむという寿司屋の要素も、自分で好きな物を好きなだけピックアップして楽しむという回転寿司の要素もあって、どちらにも通じる楽しさがある。
ついでに海が近い土地だけあって海鮮系のピンチョスが多いのも日本人的にうれしい。
見る楽しみ、選ぶ楽しみ、食べる楽しみ、全てを兼ね備えた極楽空間なのだ。


ビルバオは近年再開発された街で緑も多く、雰囲気のある旧市街や活気のある市場もあり、さらには建築物として有名なグッゲンハイム美術館もあるのだけど、
やっぱりビルバオの印象は?と聞かれたら、迷いなくピンチョスと答えてしまうだろう。

うまいものに多くの言葉はいらない。
後は写真でお楽しみください。


どれを選んでも基本的には同じ値段。むう、どれにしよう?


一番のお気に入り、イカ墨のコロッケ。スペインのコロッケはもったりしていてあまり好きじゃないけど、ここのは絶品だった。


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