Apr,07,2013

2013年3月31日で僕らの旅は4年半を迎えた。
4年半という時間は、この旅を始める時に二人で設定した旅の期間だ。
あともう少しだけ旅は続くのだけど、でも旅の終わりは確実に近付いている。

残された日々をどう過ごすのか、それが最近の二人が直面している課題だ。
横断や縦断などにこだわらず好きな場所を好きな時期に走ってきた半面、最西端とか最南端といった分かりやすいゴールが設定できずにいる。

どこを走るのか。どこをゴールにするのか。
この先のルートを色々調べようとしても、いまいち気持ちが乗ってこないし、
部屋に籠ってパソコンやガイドブックを片手に話しをしても、「どうする?どうしよう?」と無意味な質問をお互いに繰り返すだけ。
こんな時に小手先のことをちまちま調べても何も決まらない。
まずは僕たちの気持ちの整理が必要だ。
トドラ渓谷の宿で悶々としていた僕らは、気分転換に散歩へ出かけた。

丘の上に座り、青い空と美しい岩肌を見ながら改めて二人で話をする。
こうやって二人で美しい景色を見ながら話をしていると、素直に自分の気持ちに向き合えるし、素直に相手の気持ちを聞くことができる。
飾らず、格好つけず、見栄を張らず、変にハイテンションだったり落ち込んだりしていないフラットな気持ちかどうか、それをようこに確認してもらいながら、自分の考えをポツリポツリと言葉にして聞いてもらううち、悶々としていた自分の心が少しずつ晴れてくるのを感じる。

僕のことを一番分かってくれる人が、自分の気持ちをじっくり真剣に聞いてくれる。
何て素晴らしい幸せなことなんだろう。

旅の終わりが近づき、僕らは今どんな気持ちでいるのだろう。
とても満足した気持ちでいるというのが、二人で確認しあった一番重要な答えだ。
見たいこと、やりたいこと、走りたい場所を、自分なりにめいっぱい楽しんできた。
まだまだ見たいこと、やりたいこと、走りたい場所はたくさんあるけれど、今回の旅ではもう十分なのかもしれないという気がしている。
だからといって、「ああもう帰りたい」とか「旅はしばらくいいや」といったネガティブな気持ちは全くない。
なんかすっきりしたなあ、というのが二人の素直な心境だ。

互いの気持ちを確認できた、とても重要な時間だった。
最終的な結論が出た訳じゃないけど、だいぶ方向性が見えてきた。
僕たちの旅も、長くてもあと数か月。もうすぐフィナーレだ。


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