Mar,23,2013

私たち日本人には遠い国だし文化もだいぶ違うしで、遥々やってくる感のあるモロッコだけど、
ヨーロッパの人たちからすれば「近い、安い、エキゾチック」の手頃で魅力的な観光地であるようで、団体客から小さな子供を連れた家族からまで、わんさかと観光客がいる。
そんなモロッコの大観光地マラケシュは、当たり前なんだけど観光客で溢れていて、スーク(市場)もすっかり観光客のためのお土産市場な雰囲気で、最初はかなりガッカリしてしまった。


マラケシュ旧市街の中心はフナ広場。コブラ使い、サル使いといったベタすぎて笑っちゃう出し物からリズミカルなセッション、アクロバティックショーまで何でもあり。夕方からは屋台も始まり毎日お祭りのよう。

「なんかテーマパークみたいだね。」
「シリアのダマスカスやイエメンのサナアやイランのイスファハンのスークの方が雰囲気があっていいね。」なんてついつい比較してみたりしちゃって、すっかり旅ズレしたひねくれ観光客になってしまった自分たちにもがっかりする。
一日目はすっかり敗退した気分で宿に戻った。

でも、確かに今まで訪れたどのイスラム圏のスークよりも「観光客のための観光地」感が強いのは否めないけれども、毎日歩いてみるほどに、マラケシュのスークは思いのほかぷらぷら歩いて楽しい場所であることに気付かされる。
「コンニチハ、見るだけ見るだけ」「安いよ、うちはビンボープライス」と声をかけてくるアラブ商人たちも思ったほどしつこくないし、みんな陽気なのでそんなに嫌な感じもない。
最初は大したもの売ってないなって思ったけど、ゆっくり見てみると意外に素敵なものも色々とあって、値段交渉という大きなハードルさえ乗り越えれば楽しいショッピングになりそうだ。

アラブな街並みにフレンチテイストが混じったスークは、他のアラブ圏のスークとはまた一味違った可愛らしい雰囲気があって、なるほど女子の心をしっかり掴む要素たっぷりだったりする。
そしてこの街の本当の主は猫。
猫ちゃんたちが驚くほど心地良さそうに生活していて、それもまたほんわかムードを演出している。
さすが世界有数の観光地。
人が集まるところには理由があるのだ。


ねこさん、そこは売り物の上ですよ。

最初はお膳立てされたお祭りチックであまり好きじゃなかったフナ広場の夜も、
ディズニーランド気分でやってくると結構楽しくて、「毎日お祭り騒ぎで楽しいね。」なんて最初とは真逆の印象になちゃったりするんだから不思議なものだ。

日々を重ねるにつれどんどん好きになったマラケシュだったけど、
旧市街を散歩することくらいしかやることがないので、5日もいれば十分。
さぁ、そろそろ観光地じゃないモロッコを見に行こう。


狭くて小さな商店には驚くほど沢山の商品が詰まっていて、結構何でも手に入る。マラケシュのような大都市でもこういう小さい商店が繁盛しているのが嬉しい。


yoko | Morocco
© yokoandhiro All rights Reserved. | 管理者ページ