Feb,12,2013

ネパールからシンガポール経由でNZに飛ぶことになった。
シンガポールまでは貯まったマイルを利用して飛んだのだけど、なぜか荷物の超過料金を一切取られなかったので(なんで?)、一人たったの1000円で快適な空の旅を楽めてラッキー。

シンガポールでは友人チェンと奥さんのジュンイーが温かく迎えてくれた。
チェンは以前日本を旅していて、その時縁があって我が家に数日泊ることになって知り合った。
日本を3か月間自転車で走って旅をしていた彼のニッポンストーリーは、私たちの知らないことがいっぱいで、彼の切り撮るニッポンの写真は、私たちの目線とは全く違っていて面白かった。
そして今回は私たちが旅人という立場でチェンと再会した。
私たちが彼ら住人にとって新鮮な目線でシンガポールを見せてあげることができたのかは謎だけれども、チェンとジュンイーと過ごした4日間は、私が小さいころ5年間も住んだことがあるシンガポールなのに、新しい発見でいっぱいだった。


チェンに折りたたみ自転車を借りて一日観光。


やっぱり自転車での観光はいろんな側面が見れて楽しい。

ひろはシンガポールの緑の多さにびっくりしたみたいだけど、私はとにかくご飯が美味しくて、3度の飯がなによりも楽しみだった。オーストラリアにしばらく住んでいたチェンとジュンイーがご飯が恋しくてシンガポールに帰ってきたというのも大いに頷ける。
とにかくよく食べた4日間だった。

そして2012年12月31日、大みそかの夜にオーストラリア経由ニュージーランド行きの飛行機に乗り込んだ。
大みそかなんて誰も飛行機に乗りたくないのか、この日のフライトだけ何万円という単位で安くて、私たちは迷いなくこの日のフライトをゲット。

飛行機に乗ってすぐに「間もなくオーストラリア時間でのニューイヤーです、ハッピーニューイヤー!」と機長からの放送があったものの、オーストラリア時間って言われてもねぇ、とパッとせず。
かといって数日しか滞在しなかったシンガポール時間で祝うべきなのか、それともしばらくいたネパール時間でなのか、いやいや日本人なんだから日本時間なのかと考えていたら、もうどうでもよくて、一応飲み物はスパークリングワインを頼んで、「どこかの時間ではもう新年ね」と乾杯して、私たちの2013年はあやふやに始まった。


シンガポールは物価の割りに安い食堂が多いのが嬉しい。自分で料理するほうが高いたりもするらしく朝から晩まで食堂は大賑わい。

シドニーで手際よく乗り換えてNZのクライストチャーチに到着するも、私たちの自転車は待てど暮らせど荷物のターンテーブルから出てこない。まさか新年早々ロストバゲッジ?
慌てて航空会社職員に問い合わせると、「ああ、自転車の方ですね。30分後の次の飛行機で着きますからご安心を。あちらでお掛けになってお待ちください」と穏やかに言われた。
そのあちら方向のベンチには同じく荷物が届かなかった人たちが4,5人すでに座っていた。
ニュージーランドの入国は税関の検査が厳しいことで有名で、アウトドア系の荷物が多い私たちは長期戦を予測していたから、今さら30分くらいの延長は大したこともないのだけど、
それでもまた自転車が届かないのかと思って心臓がドキッとしたじゃない。

インドで自転車が届かなかった事件以来、航空券を買うのに気を使う。
乗り換えをする場合は、もし荷物が届かなかったら上手く乗り換えできなくて困るんじゃない?と、まさか何度もロスバゲする訳ないと思いながらも、とにかく心配でしょうがなくなってしまった。
そして今回もそのまさかが、超短時間とはいえ、すぐに自転車の所在が分かったとはいえ、起きてしまった。ロストバゲッジは予想以上に起こるということになるのだ、嫌だなぁ。


食事を近所の食堂で取る人が多いからか、人々もよく話しをするし、近所の密着力が日本の都会より強い気がする。シンガポールはもっと冷たい感じの都会かと思っていたけど、下町のような雰囲気がある。

元旦はお得意の空港のベンチ泊。
翌朝に空港から長距離バスで移動するということもあって、空港近くのキャンプ場に泊ろうかなと思っていたのだけど、フレンドリーな空港職員と知り合って話していたら「ここの空港24時間開いてるんだし、ここに泊ればいいじゃないか。」と言ってもらえたので、ありがたくfree WiFi、シャワー、トイレ、飲み水、ガードマン付きの空港のベンチに泊らせていただくことにして、一泊2500円をセーブ。
これまで度々空港で寝泊まりさせてもらってきたけど、空港職員に勧められたのは初めてだ。
なんてフランクなキウィ(ニュージーランド人のことをキウィと呼ぶ)でしょう。


毎度の空港泊。一応横にはなるなと注意書きがあったので様子を伺っていたらまわりにいる人々20人以上が横になっていたので安心して寝る。小さい空港の割りに空港泊者数がやたらいた。


快適な空港だけに空港泊者が続出しているのだろう。こんな看板とチラシが。真面目に書いてあるところがなかなか面白い。

お正月だからといってレストランで食事するようなことはせず、
近くのスーパーマーケットまで買い物に行って、さっそくニュージーランドの物価の高さにゲンナリし、しょんぼり気味にパンとチーズとハムというシンプルお正月ディナーを空港のベンチでいただいた。
親が聞いたら心配するような正月の過ごし方だけど、二人で楽しい気分で新しい年を迎えられたということだけで、私たちにとっては幸せな正月なのだ。
2013年、今年もきっとよい年になる気がする。


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