Dec,05,2012

「ミトチャ!」
ようこがダルバート屋のおばちゃんにそう話しかけているのを聞いてはっとした。
ああそうだ、美味しいってネパール語で「ミトチャ」っていうんだっけ。
今回覚えた単語リストに「ミトチャ」はなかったから、10年前に覚えた言葉がぽろりと自然に出てきたのだ。
そうか、カトマンズやポカラといったバリバリの観光地しか行かなかった当時ですら、僕たちはネパール語を覚えて話していた。そんなことに気が付いてはっとした。

思わず現地語で話しかけてみたくなる、ネパール人はそんな人たちなのだ。


西ネパールも平原なので、メイン交通手段は自転車だ。

ネパール人はかなり英語が話せる。
イメージ的には英語が準公用語になっているインドの方が英語を話せそうな感じがするけど、実はローカルのインド人はあまり英語が喋れない。
喋れないというよりは、自分の聞きたいことは流暢に言えるのに、僕らが聞いていることは全く理解できないという人が多い。まあこれは語学力の問題というよりはインド人の気質の問題なのかもしれないけど。
それに比べて、ネパールは英語がうまい。
もちろん観光地で働く人はぺらぺらだけど、超ローカルな村にも英語で会話できる人がいる。
ネパール語しか通じない人と話していると、どこからともなく英語を話す人がやってきて通訳してくれるので、ネパール語が話せなくても十分に旅ができる国だ。


ダサイン祭り用の鳥?なかなかのバランス感覚。

こういう英語が通じる国に来ると「まあいっか」とついつい英語で貫き通してしまう事も多い。
なにせ現地語で話すといっても数少ない単語をひたすら並べるだけなのだから、道を聞くにせよ交渉するにせよ、英語を話せる人を見つけてくる方が圧倒的に楽なのだ。
でもネパールは、どんな片言でもいいからネパール語で会話したい、自然にそう思えるような温かかい人々で溢れている。
片言のネパール語を使うだけで、「オッ」って嬉しそうな顔を見せてくれるので、こちらもなんだか嬉しくなる。
ただでさえ素敵な笑顔、その素敵な表情をもっと見たくて、感謝をもっと伝えたくて、何とかネパール語で会話をしたくなるのだ。

どんな田舎町でも外国人相手にはお金にシビアな人が多かったり、朝から泥酔している人をたくさん見たりと、自転車で田舎を走っていると今までのイメージとは違うネパール人の一面も見えたりする。
それでも、そんなことも気にならなくなってくるほど、ネパールの人たちは温かい。
ネパール人の笑顔には、どんなマジックが隠されているんだろう。


ダサイン祭りにあわせて登場する、竹でできた巨大ブランコ。大人も子供も大はしゃぎだ

ネパール3回目にして改めて「やっぱりネパールっていいな」としみじみ思っていると、次から次へと「ナマステー。ハロー。バイバーイ」と元気な挨拶が飛んでくる。
今日もまた楽しい一日になりそうだ。

 
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