Oct,28,2012

チベット文化圏エリア走行ももうすぐ終わり。
ゴンパ(寺)巡りももう終わってしまうのだと少し寂しい気持ちになりながら、今回訪れる最後のゴンパになるであろう、世界遺産のタボ・ゴンパに向かった。
断崖絶壁に立てられていたり、岩と一体化していたりとロケーションが驚くほど素晴らしいことが多い北インド・チベット圏のゴンパには珍しく、タボのゴンパは大地にどっしりと根付くかのように平地にひらべったく建っている。
そののっぺりとした見かけとは裏腹に、小さな木戸をまたぐとあっと驚く世界が待っていた。



チベット仏教美術に詳しくもないので、何がどうと理由を並べることはできないのだけれども、
タボのゴンパの美しさは圧倒的だった。
一歩メインプレーヤホールに足を踏み入れて、目に飛び込んできた空間美に心が震えた。
ヘッドランプで照らしながら、壁画や壁に飾られている立体菩薩を丁寧に眺めていく。
落ち着いた色調、繊細に描かれた仏像、穏やかな菩薩像、悟りにまつわるストーリー。
壁画がどう素晴らしいのかだとかは全く分からないのが残念だし、もっと勉強してからここを訪れたらありがたさは何百倍も違うのだろう。
でも、脳細胞に訴えかけるような美しい絵画を見たときのように、空間に立っているだけでも幸せになるような建築物に出会ったときのように、素晴らしいものだと感じることに特に理由は要らなくて、体や心が沸くように喜ぶ場所と出会えたことが嬉しい。


カザでお世話になったアムチ(チベット伝統医療)のお医者さん


ゴンパは自転車泣かせな場所にあることが多い

つい昨日、沢山見てきたゴンパの中でどこが良かったかなと自分の中で整理をしていたところだった。
タボゴンパは最後にして最高のゴンパになった。
写真撮影は禁止なので内部の写真はありませんが、
世界遺産タボゴンパを特集したテレビ番組をNHKかTBSあたりが作っていることを祈って。
ぜひ観たい!!




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