Oct,13,2012

南米パタゴニアのカレテラ・アウストラル、タジキスタンのパミール・ハイウェーと並び、ここインドのレー・マナリロードは、世界3大チャリダー密集地といっても過言ではない。
どこも短い夏がベストシーズンなので、同時期に降って湧いたようにサイクリストたちで溢れ返る。


世の中に自転車で旅する人がこんなにいっぱいいるとは、今回こうやって自転車で世界をまわってみるまで知らなかったのだけど、一度自転車で旅する魅力に取り付かれると、自転車ではない旅が出来なくなりそうなほど自転車旅は楽しいので、自転車旅の人口が多いことは頷ける。


たくさんのチャリダーが登ってくるなぁと思ったら日本人大学生のグループ!!

この夏のラダック地方でも毎日沢山のサイクリストたちと出会った。
大学生から70代まで年齢層も幅広い。
ソロ、カップルや男子グループに加え、今回は女子4人組という珍しいガールズグループもいた。
この素敵なUKガールズたちと一緒に過ごした数日は、楽しい合宿気分をお裾わけしてもらって、こちらもなんだかウキウキした華やかな気持ちになった。


カザフスタンからカラコルムハイウェーを経由して北インドを走ってきたパワフルガールズ

肝心のレー・マナリロードは、私たちの中では感動が小さかった。
標高5000m級の峠をいくつも登るチャレンジングなルートはチャリダーにとって魅力的だ。
だけどこのルートにはトラック用の簡易レストラン&宿は点在するものの村がほとんどない。
ダイナミックでバリエーションのある景色とともに村人との出会いや深い文化を感じられるのが北インド・チベット圏の最大の魅力だと思うと、このルートが物足りなく感じてしまったというのが正直な感想だ。
きっと最初にレー・マナリロードを走ってラダック地方に入って行ったら、もう少し違う風に感じれたのかもしれないのだけど。
レー・マナリロードは期待も大きかった分ちょっぴり残念だったけれど、それでもザンスカール、ラダックを含めたインディアン・ヒマラヤはこの4年間の走行の中でも最高のルートのひとつなのは間違いない。


これぞスペイン人という感じの明るくてフレンドリーな二人

このレー・マナリーロードは、南から風が吹くということで、南下するには向かい風がひどいと聞いていたのだけれど、数時間ほど強い向かい風を受けた以外は特に風に悩まされることはなかった。
意外に悩まされたのは天気。
ちょこちょこ雨やヒョウが降っては晴れての連続で、レインジャケットを着ては脱いでの繰り返しがめんどくさいのなんの。
晴れれば痛いほどの日差しで背中で目玉焼きが焼けるんじゃないかというほど暑い(熱い?)思いをし、ヒョウでも降ると胸を突き刺すような寒さになる。
雨があまり降らないと聞いていたラダック地方だけど、結構な確率で降られたのでちゃんとしたレイングッズは必須。標高が高いだけに濡れて体を冷やしてしまうとなかなか暖まりません。


私たちはマナリーまでは行かずに、あともうしばらくチベット圏のスピティ・バレーへ。
インディアン・ヒマラヤ走行もあと残りわずか。
こんなに高地を走るのはきっともうこのスピティ・バレーで最後になってしまうのだなと思うと寂しい気持ちになってしまう。
じっくりゆっくり味わって走りたいと思う。


レー・マナリハイウェーには茶屋と宿が一緒になったダーバという店が点在する。夜は大ドミトリー(雑魚寝場)に変身。


雨が一晩中降っていたと思ったら周りの山々が真っ白になっていた。もうすぐ冬がはじまる。


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