May,15,2012

私たちの赤裸々な日常をつづったチャリダー日記、コロンビア編Vol.1。
今回は、首都ボゴタからリニア峠を越えてカリに到着するまでの走行の日記です。
なお、GoogleMap、標高プロファイル、距離一覧表、簡単なホテル情報をNotesにまとめてありますので、そちらも参照して下さい。→Click Here!

2011.04.13 Bogota – Melgar 109km Hotel

3か月ぶりの長距離ライドに朝からワクワク。心配していた天気もまずまずだ。ボゴタ市内は自転車道が整備されていて快調に走れるのだけど、大都会だけに排気ガスがひどくて喉も目も痛い。順調にボゴタ郊外まで出て小さな峠を越えると、あとはひたすらダウンヒルが続く。ボゴタ郊外の街道沿いはプール付き中級ホテルやロッジが乱立していていかにも保養地って感じだった。平日だったのでどこもガラガラだったけど、はたして週末にはちゃんと客が入るんだろうか。
メルガルの街に到着したものの、街の中まで入ってホテルを探すのが面倒になって街の入り口にあったホテルにチェックイン。まだコロンビアのホテルの相場がよく分からないので4万ペソでもそんなもんかなあと思ったのだけど、後々考えてみれば水シャワーであの値段は高いよなあ。(ひろ)
2011.04.14 Melgar – Ibague近郊 83km Hotel

コロンビア、まだイマイチ物価がつかめない。モリモリランチが5000ペソ(250円)かと思えば、高速のサービスエリア的なところでアイスを買ったら4000ペソもしたり。4000って200円だぞー。あまりにびっくりして断るタイミングを逃して泣く泣く買ってしまったけど。少し進んだところにフルーツパフェを売る店が並んでいて、たっぷりのフルーツにアイスがダブルスクープ入って3000ペソ(150円)だった。暑い日には嬉しいデザート。それにしてもどうしてどこの国も同じものを売る店が何軒も続くのだろう。10軒中3,4軒は食事を出すレストランにするとかさ、考えないのかねって思う。
コロンビアは治安上メインハイウェーしか走れないのが残念。ハイウェーは道路もきれいだし走りやすいけど村があまりないのが寂しい。夕方になってそろそろ休みたいのだけれども、走れども走れども食堂も宿も現れない。やっと見つけたバーレストランで近くに宿がないかとスタッフに聞いたら、近くの宿までひろをバイクで見に連れて行ってくれるというので、お言葉に甘えて見に行かせてもらう。薄汚いロッジではあったけど、ほかにチョイスもないので仕方がない。親切なスタッフのお兄ちゃんにお礼を言って山道をとぼとぼと3kmばかり進む。お腹がペコペコで、ロッジの目の前のBBQ屋さんでご飯を食べようと向かったらちょうど店じまいをするところだった。10分歩けば他に食堂があるからと教えてもらって歩きだしたらすさまじい大雨が降ってきて、泣きそうになりながらBBQ屋に戻って「残りものでいいから何かない?」って聞いたら、笑顔で「ご飯作るから座ってて」って用意を始めてくれた。我ままで申し訳なかったのだけれども、疲れ過ぎていてもう動けなかったので本当にありがたかった。優しい笑顔と温かいお肉が格別だった。(ようこ)
2011.04.15 Ibague近郊 – Cajamarca 37km Hotel

夜はかなり雨が降っていたけれど、朝には雨も上がって青空も見えていた。今日はアップダウンの連続で交通量も多く、体力的にも精神的にもヘトヘトになる道だ。しかもこの辺りはすれ違う人々が無表情で怖い。あれ、ここは優しい人々で有名なコロンビアじゃないの?
峠道ではBMX(小さい自転車)に乗った少年によく出会う。見ているとみんなトラックの後ろにこっそり捕まって峠を登っては、適当なところでUターンしてダウンヒルを楽しんでいるようだ。ちょっと羨ましいけど僕らの重たい自転車ではトラックに追いつくのも捕まり続けるのも無理なので、自力で地味に登り続けることにする。
カハマルカの街はペルー郊外の街に似たワサワサした感じがあって、なかなか好きな雰囲気だ。人々もフレンドリーで美人も多い気がする。ホテルのおばちゃんは無愛想だったけど、娘三姉妹は笑顔が素敵で可愛かった。将来おばちゃんみたいにならないことを祈る。
ホテル近くのカフェでビールを飲んでいたら路上でけんかが始まり、カンフー映画みたいなとび蹴りをまともにくらった人が頭から血を流して大変な騒ぎになっていた。コロンビア人も怒ると怖いのね。(ひろ)
2011.04.16 Cajamarca – Armenia 50km Hotel

今日は標高1800mから標高3300mまで、25kmで標高差1500mを一気に登る。気合いを入れて朝6時出発。チリやボリビアのアンデス走行のときよりも荷物が10kg近く軽いはずなのに重くてなかなか進まない。傾斜も結構きつくて最後のほうは1kmで100mくらい登った。それでも地味に頑張り続けて午前中には頂上に。頂上付近はペルーの峠もびっくりの何もなさ。上り甲斐がないなぁ。下りは登りよりさらに急。トラックもバカスカ抜いて時速5、60kmでびゅんびゅん下った。
昼ご飯のビックプレートをペロリと食べる。お腹がペッコペコになって食べるご飯って本当に幸せ。アルメニアまであと8kmだけだったのだけど、一回谷に下ってから登らなくてはならない道だったのでお腹がパンパンになった後には辛い。アルメニアは思いのほか大きな街。宿探しが難航するかと思ったのだけどあっさりといい宿がみつかった。ホットシャワーもいいし、きれいだし、宿の人たちも気持ちがいいし、ほーっとする。(ようこ)
2011.04.17 Armenia 0km Hotel

宿はこじんまりしているけれど心地がいいし、体が結構疲れていたので今日は休憩日。近郊の街サレントまで観光に行こうかとも思ったけれど、いまいち天気が悪いし気持ちも乗らなかったので今日はこの街でのんびりすることに。早速お洒落そうなカフェでコロンビアコーヒーを頼んでみたけど味はいまいち。
コロンビアの街はワサワサしているし結構雑然としているので、突っ込みどころが満載で歩いていて楽しい。僕らは小綺麗なコロニアル風の街並みより、こういう雑然として活気のある街の方が好きなようだ。そういえばコロンビアの街ではビリヤード場をよく見るけど国民的ブームなんだろうか。夜になると街にはレバーやハツの屋台が登場。1000ペソ(50円)と安いし、なにより新鮮で美味い!(ひろ)
2011.04.18 Armenia – Buga 113km Hotel

朝から美味しいエンパナーダを沢山食べて元気に出発。コロンビアのエンパナーダ、見かけはそんなに魅力的ではないのだけど、どれもコロッケみたいで美味しい。肝心のコーヒーのほうといえば、美味しくない確率が高い。風味がないというより薄いことが多いんだよなー。
今日の道は緩やかな下りが多くて鼻歌まじりに113kmも進めた。ヨーロッパ風の農園が続く小綺麗な街道だった。コロンビアの田舎の家々は他の南米諸国のものより立派だと思う。メインのハイウェーを通っているからということもあるけれども、つぶれそうな掘立小屋のような家はほとんど見かけない。
BUGAの街では宿がなかなか見つからなくてウロウロした。「どうしたんだい?」と声をかけてきてくれる人たちやニコニコとホテルはあっちにあるわよって教えてくれる人たちに救われながらバシリカという教会周辺の安宿街に辿りつく。有名な教会なのか立派な参道とお土産物屋の数々と観光客用レストラン、宿に溢れていた。参道に安宿やお土産物屋が並んだ風景を眺めていると、何となくイランの街を思い出した。
コロンビアでは昼ご飯はお得なセットがあるのだけれども、夜となるとセットはなくて昼の倍くらい高いし、そもそも開いている食堂が少なくて困る。コロンビア人は夜に外で食べないのかなぁ。(ようこ)
2011.04.19 Buga – Cali 71km Hotel

今日は昨日ほど緩やかな下り道ではなかったのだけど、それでも平らな道が続いたので時速20km以上をキープして快調に走り続ける。バイパスは道が広くて走りやすいのけどお店が全くないし人々の生活も垣間見られないので、ハムスターみたいにひたすら走り続けるしかない。順調にカリの街に入り、混んでいた食堂にランチ休憩に入ったらお客さんがみんなスーツを着たビジネスマンだったので僕らの汚い格好が浮いていた。さすがは大都会。
カリでは迷うことなく順調に宿に到着。コロンビアの街の住所は分かりやすいので初めての街でも迷いにくいのが助かる。綺麗な宿で熱々の素晴らしいシャワーを堪能した後は、都会到着のお祝いに恒例のピザ屋へ。ガイドブックお勧めのお店だったのだけど、値段は高いのに味はファストフードのようで微妙だった。ううん残念。(ひろ)
2011.04.20 Cali 0km Hotel

今日は休憩日。せっかくだからカリの旧市街に散歩へ行ってみたものの、ボゴタやアルメニアのような楽しさはなくてちょろりと歩いて終わりにした。宿周辺の雰囲気はいいけれど、旧市街近くのカリ川周辺はあまり柄が良くない感じがする。お昼を食べようと意気込んでいたものの、自転車を漕いでいない日にコロンビアのブッグプレートを食べる気が全く起きない。シンプルで美味しいのだけど、肉、豆、イモ、バナナがドドーン!!というプレートは勢いがないと食べられないものだ。結局エンパナーダをかじっておしまい。
夕方、宿でフリーのサルサレッスンがあるっていうので参加してみる。フリーだからもっと適当な感じかと思いきや、2時間みっちりのハードなレッスンで参加者みんな大満足。お尻や腰が全然思うように動かないんだけど、楽しい。みんなレッスンに大満足だったのと明日も滞在する人ばかりだったので、明日はお金を払うからと先生に来てもらうことにした。サルサの後のビールも最高。(ようこ)
2011.04.21 Cali 0km Hotel

午前中に自転車を整備していたら、キャリアを止めているねじがフォークの中でぽっきり折れてしまった。真っ青になってホテルの目の前にある自転車屋へ駆け込むと、従業員が店をほったらかしにして知り合いの工房まで車で連れて行ってくれた。こういう親切が本当にありがたい。工房ではマイナスドライバーを折れたねじの先端に溶接するという荒業で、あっけなくねじを取ってくれた。ペルーで自転車を直してもらった時も思ったけれど、モノがなくても何とかしてしまう彼らの知恵って本当に尊敬に値するんだよなあ。子供がなんでもおもちゃにして遊び出すのと一緒で、モノがないと頭を使うようになるのだ。
昼はカフェでまったりと人間ウォッチング。カリはコロンビアの中でも美人が多い(そして整形手術やシリコン注入手術も多い)と聞いていたのだけど、みんな平均的に可愛いもののハッとするような美人にはなかなか出合えないもんだ。まあラテン顔がそんなに好みではないというのもあるけど。
夕方はようこがサルサレッスンを受けているのをぼーっと眺める。カリは何もない街だけど、人々の感じも良かったし、いい休憩になった。(ひろ)

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