Nov,27,2011

私たちの赤裸々な日常をつづったチャリダー日記、ペルー編Vol.2。
今回は、リマを出発してからアンデスの激しいアップダウンを経て、クスコに至るまでの記録です。
なお、GoogleMap、標高プロファイル、距離一覧表、簡単なホテル情報をNotesにまとめてありますので、そちらも参照して下さい。→Click Here!

2011.09.23 Lima – Surco 81km Hotel

出発の朝、早朝にもかかわらず江田インのひろこさんがお味噌汁、おにぎり、卵焼きの和風朝食を用意してくれた。めちゃくちゃ美味しいし、その心づかいがとても嬉しい。江田インはいい宿だったな。
リマ市内の空気の汚さはこの3年で一番ひどかったかもしれない。市内を抜けるころには胸が苦しくなるし、目もしょぼしょぼしてくるし、鼻の穴はすっかり真っ黒。今日は標高0mから2100mまでひたすら地味に登り続ける。到着したSucroは思ったより大きな村だったのに食堂が全然なくて困った。ホテルの主人が近くの村まで買い出しに出かけていたので、帰ってくるまで1時間くらい待ちぼうけ。のんびりした村だ。(ひろ)
2011.09.24 Surco – SanMateo 29km Hotel

午前中はカーレースの為に国道が閉っていたので、未舗装の旧道をのんびり走る。でも結局途中で橋が壊れていて川を渡ることができず結局国道に戻った。やっぱり未舗装路はきついなぁ。
もうちょっと走れる体力は残っていたけど高度順応のため3200mの村で終了。何もない村だったけど、ドライブインの2階にめっちゃきれいで素晴らしいホットシャワーにwifiまで付いた快適宿を発見して大満足。(ようこ)
2011.09.25 SanMateo – Casapalca 21km Hotel

標高3800mくらいから少しずつ息が荒れてくるけれど、ペルーの道路は傾斜が緩いので登り坂も思ったよりも楽々進める。峠の手前の最後の村、4200m地点のCasapalca村は予想していた以上にしょぼい村で、3軒ある宿はどれも見かけがエチオピアの宿のようなやばさが漂っていた。それでもファーストインプレッションほどは宿も悪くなく、なんとホットシャワーまで浴びられた。村に着くなりみぞれが降ってきた。屋根の下で寝られることに感謝。
寒い部屋でダウンを着て、寝袋をかぶって、リマで購入した貴重なホットチョコレートを飲む。うーん、美味い。(ようこ)
2011.09.26 Casapalca – La Oroya 58km Hotel

今日はついに4818mの峠越え。相変わらず緩い傾斜の走りやすい道を地道に登っていく。予定より2kmほど早く頂上に到着したのと頂上が殺風景だったせいで、あまり登頂の喜びはなかった。でもせっかくだし記念撮影でもと思っていたのに、しつこいナッツ売りに絡まれて、ゆっくり写真を撮る暇もなく下り始める。せっかく4日もかけて登ってきたのに!
快適に下り続けて昼頃に標高3750mのLa Oroyaに到着。もう少し進みたかったのだけど、この後は80km先のJuantaまで宿がないという話だったので、今日はこの街で終了。
今日はお祝いに冷たいビールが飲みたかったのだけど、ペルーの田舎では冷たいビールを見つけるのが至難の技だ。まあ標高が高いから冷蔵庫に入れなくても日陰に置いておけばぬるくはならないけど、やっぱりビールはキンキンに冷えていてほしい。結局見つからずに健康的にフレッシュオレンジジュースで乾杯。ペルーのフレッシュオレンジジュース屋台は搾りたてジュースが1杯1ソル(約30円)と安くて美味しい。(ひろ)
2011.09.27 La Oroya – Huancayo 121km Hotel

La Oroyaからしばらくは岩山の色がさまざまで美しい。Jaujaの分岐からは特に変化のない農地がひたすら続くだけで対して面白くはない。でも基本的にゆるい下りが続くので楽々ライドが嬉しい。平均時速20km超で快調に走りぬけて、あっという間に120km先のHuancayoへ。途中、昼ごはんにCuy(テンジクネズミ)をひろが試したけど、肉が臭くて全然美味しくなかった。
ワンカヨの宿はまるでビジネスホテルのような綺麗さ。終盤に雨が降ったために小汚い格好になってしまったままチェックインしたので少し恥ずかしかったけど、ペルーの宿は安くてクオリティーが高いのが素晴らしい。久々の冷たいビール!それに窯焼きピザ。うーん、都会。(ようこ)
2011.09.28 Huancayo 0km Hotel

昨日のCuyが当たったのか、昨晩からようこがお腹を壊して今日は一日部屋でダウン。こういう時は快適な部屋&綺麗なバスルームで良かった。
ワンカヨは特に見所のない街なので、基本的に宿でのんびり。この街周辺は手工芸品で有名と聞いていたのに全く土産物屋がない。そういえばHuancayoまでの道中にも土産物屋らしきものはなかった。日曜市に合わせて来ないとだめなのだろうか。(ひろ)
2011.09.29 Huancayo 0km Hotel

復活記念にロンプラお勧めのレストランへ行ってみる。Papas a la HuancainaもTruchaもとても美味しくて大満足。サービスもしっかりとしたレストランだったのに2000円も出せばお腹いっぱい食べられてビール付きというこの国は素敵。ペルー料理はどれもこれも手が込んでいて美味しくて、ちゃんとしたレストランも行ってみようという気になれる。久々に食欲が湧く国だ。ホテルの横にあったベーカリーもサンドイッチ、パン、ケーキどれも美味しい。
夕方、ショッピングモールReal Plazaで待望の三脚を購入する。この3年間三脚なしで旅をしていたせいで、二人一緒に写っているショットが全然ない。これで記念撮影もできるようになるかな。(ようこ)
2011.09.30 Huancayo – Izcuchaca 66km Hotel

昨日はしっかりと食べて体力をつけたつもりだったけど、標高が高いのと体調を崩したせいで今日の登りは辛かった。貧血気味のようでフラフラする。舗装路だし傾斜も緩やかでたいした登りじゃなかったのに。
今日の道は山肌にパッチワークのように畑が連なっていてきれいだった。Izcuchacaの小さなプラサ(広場)前の宿に泊まる。宿のおばちゃんは「うちはプラサビューが売りなのよ」と自慢していたけど、公園のような小さなプラサでビューというほどでもない。でもまぁ目の前が開放的なのはいいことね。宿の向かいの食堂のチャーハンがかなり美味しかった。中国で食べるのよりも美味しいかも。お湯シャワーが出るのは全く期待していなかったのだけど、ちょびちょびながらもホットシャワーに感動。明日から未舗装路が始まる。夕方に雨が大量に降ったけど道路は大丈夫?(ようこ)
2011.10.01 Izcuchaca – Anco 80km Hotel

今日から未舗装路が始まったけど、道のコンディションは意外と悪くない。それよりも標高がだいぶ下がってきて暑い。途中マーケットをしている村が二つあってカラフルで賑やかだった。だんだんと人々がより長閑でフレンドリーになってきた気がする。ランチは焦げた魚のフライに貝のスープ。こんな山の中で貝ってどこから来るのかしら。
今日は64km地点のAnco(La Esmeralda)で終了と思っていたら、持っていた情報の間違いで64km地点には民家が数軒あるだけで村がない。あれ、あれ、と思いながらも道はどんどん登っていくし、日は傾いていくし不安になる。このまま峠に向かっていったらテントを張る場所もないし、飲み水も足りない。どうしよう、、、と思ってたら村が見えた。でもその村は廃村で水源もなくてさらにがっかり。
たまたま通りかかったバイクを止めたらスイス人のライダーたちで、水を分けてくれた。感謝!そして15kmくらい先に村があると教えてくれた。結局予定地点より20km先がAncoで、なんとか夕暮れまでに到着した。しょっぼい宿しか見当たらなくてこれはアフリカ並だわとがっくりしていたら、村人たちが看板もないところを宿だと指をさす。そこはまさに救世主!ちゃんとした宿に今日も泊まれたことに感謝。それにしても交通量が意外と多いので、何もかもが砂埃まみれ。(ようこ)
2011.10.02 Anco – Huanta 62km Hotel

60km先のHuantaを目指す。前半の30kmは未舗装路の上に細かいアップダウンの連続で意外と大変。結局午前中いっぱいを費やしてしまった。
Mayoccの村で昼休憩。この村の人たちは、外国人はみんな自転車に乗って旅をしていると思っているに違いない。なにせこの辺りをバックパックで旅行する人なんてほとんどいないだろうから。
昼休憩の後は、西部劇の舞台のように荒涼としてサボテンがにょきにょき生えた風景の中で、Huantaまで約600mの登り。どんどん日差しがきつなり、とにかく暑い上にめちゃくちゃ乾燥していて、あっという間に手持ちの水がなくなっていく。喉が渇くのにちびちびと節約しながら飲まないと行けなくて、精神的にもきつい。Huanta10km手前でやっとお店を発見し、1.5Lの炭酸飲料を2人で一気飲み。ああ助かった。(ひろ)
2011.10.03 Huanta – Ayacucho 45km Hotel

Huantaの宿、そんなに悪くなかったのだけど、ダニ?ノミ?に刺されて痒くてたまらない。Huantaは町の大きさの割に店もレストランもあまりないのが残念。ここからAyacuchoへは舗装路で、一つ谷を越えるだけ。今日のダウンヒルはスムーズで交通量も少なく気持ちがいい。途中の谷底あたりで食べた昼食、汚い食堂で3.5ソレスと安いのだけど、とっても美味しかった!
夕方、Ayacuchoで一番美味しいというピザ屋さんに行ったけど、予想に反して小さな食堂のようなところで、ピザはまぁまぁだったかなぁ。でもいえーい、冷たいビール!!ビバ都会。それにしても都会に到着するたびにピザを食べているな、私たち。(ようこ)
2011.10.04 Ayacucho 0km Hotel

今日は休憩日。アヤクチョはクスコに似た街だと言われている。確かにプラサ周辺の立派な感じが似ているかもしれないけど、街全体の雰囲気はメキシコのサンクリストバルに似ている気がした。
お昼にAyacucho名物のPucaPicanteを食べる。牛肉に赤いピーナッツ風味のソースがかかった料理で、これがとてもうまい!夜も同じもの食べようと盛り上がったのだけど、夜はあまりお腹が空かなくて適当にすませてしまった。
この街も手工芸品が有名と聞いていたのに、土産物屋は全然しょぼくてがっかり。(ひろ)
2011.10.05 Ayacucho – Matara 61km BushCamp

Ayacuchoの先にある峠を越えるには2つの道があるのだけど、私たちはハイウェイを離れて村々が点在する道を通った。路面は今までより悪くなったけど、自転車から降りて押さなければならないほどではなかった。これでもかというほど小さな村々が点在していて、人々はとってもフレンドリーで元気な挨拶をしてくれて嬉しい。
Mataraでは学校の敷地にテントを張らせてもらうことにした。かわいい子供たちが集まってきてワイワイとする感じは中央アジア以来かもしれない。同じくらいの歳のお兄さんが地元で取れたという黒キヌアを1kgほどプレゼントしてくれた。「プロテインがたっぷりだから自転車旅にぴったりさ」って。夕方、学校の先生の計らいで学校の教室内にテントを張らせてもらえた。その夜は雨がかなり降ったので屋内に張らせてもらえたことに感謝。(ようこ)
2011.10.06 Matara – Ahuayro 76km Hotel

朝から雨。今日は4100mの峠を登るので雪になったら困るなぁと思っていたけど、だんだん回復してきた。ペルーの朝は早くて食堂も7時には開いているのがありがたい。ちなみにペルー風ブレックファーストは夜ごはん並にがっつりと肉やお米。
峠の上でAyacuchoからのもう一本の道と合流。ここからはまるで舗装路並のなめらかな未舗装路ダウンヒル。4100mから1800mまで下るダウンヒルは寒くて指が痺れる。1000m台はマンゴー、パパイヤ、アボガドが生っていてトロピカルムード満載。
Ahuayroで最初に見た宿は見た目からしてやばそうだったけど、プラサからちょっと中に入ったところ新しい綺麗なホテルがあって助かった。夕方はひろの破れて穴が開いたタイヤを縫って修理。クスコまで持つかしら。(ようこ)
2011.10.07 Ahuayro – Uripa 27km Hotel

午前中に1200mほど登った後は、Uripaの街で半日休憩。Uripaの一つ手前の村Chincherosは意外と大きな町でWiFi付きと書かれた宿まであった。凄い、アンデスの山の中なのに。Uripaでは宿探しに難航したけど、結果的になかなかいい宿を見つけることができた。ペルーでは結構宿運についているかも。
Uripaは何かの祭りの日だったようで、プラサに出店がちらほら出ていた。小学校に行ってみると子供たちがクラスごとにペルー各地の民族衣装を着てグラウンドに大集合していた。カラフルな格好でくるくる踊りながら街をパレードする子供たちに目を細めてほほ笑んでいる僕たちは、すっかりおじさん&おばさんだ。ペルーの子供たちは素朴で礼儀正しくて人懐っこくて、とにかく可愛らしい。
祭りの日だったからか、この村はアンデスの村々の中でも一段と人々が軟らかくてフレンドリーで居心地が良かった、夕食の炭火焼ポーヨ(鶏肉)もうまい。アペタイトにAguaditoというチキンのいらないところを煮込んだスープが出てきたのだけど、その中に入っていたレバーが絶品!(ひろ)
2011.10.08 Uripa – Andahuaylas 75km Hotel

夜かなり雨が降ったようで、道がドロドロでズルズル。さらにここから峠にかけて舗装道路工事中で、さらに道が悪い。泥と工事用の砂利が詰まってチェーンがうまく回らない。少し走っては泥を取りのぞき、また走っては取り除きの連続で、3時間かかってやっと10km進む。まだまだ頂上まで20kmもあるし、あと標高700mくらい登らなきゃならないなんて今日のうちに着くのかしらと心配になる。
道路工事のおじさんたちが憐れみの目で声援してくれる。「がんばれ、アミーゴ。もうすぐ舗装路だから!」言葉どおり頂上手前10kmくらいからブランニューな舗装路が始まった。あー舗装路ラブ。
頂上付近で対向車線を走るバスから身を乗り出して手を振ってくるおじさんがいた。誰かと思ったら昨日のポーヨ屋のおじちゃん。ひろが気づいて「あ、ポーヨ」って叫んだらおじさん嬉しそうだった。そして舗装路でのスーパースムーズな下り。標高4272mから2925mまで一気に下る。途中犬に追いかけられてバランスを崩して自転車から落ちる。犬は自転車から落ちた私を完全無視してしら~っとどっかへ消えた。
ドロドロの自転車をガススタンドで綺麗にしてもらってから街に入る。汚すぎて宿に入れてもらえなかったら困るからね。結局ガススタのおじさんは2台の自転車を無料で綺麗にしてくれた。ありがとう。(ようこ)
2011.10.09 Andahuaylas 0km Hotel

今日は休憩日。街で日曜定期市があるというので行ってみたら、メインストリートを封鎖して想像をはるかに超える大規模なマーケットが広がっていた。肉、魚、フルーツに野菜、そして靴や服から床屋まであらゆるお店が並んでいる。なんだか人だかりができていると思ったら実演販売をしていた。そういえばどの街でも実演販売は大人気だ。フルーツや野菜の色とりどりな感じに、綺麗なインディオの格好をしたおばちゃんたちも加わって、マーケット全体がとてもカラフルで美しい。それにみんながニコニコ笑顔で挨拶してくれるのも気持ちがいい。この街はなんだか雰囲気が好きだ。
大きなマンゴーが一個15円。甘くて美味しい!チモリアも美味しかったけどちょっと時期外れ。ポン菓子を買ったら同じ量くらいオマケをつけてくれた。ペルーは色々おまけしてくれる。(ひろ)
2011.10.10 Andahuaylas 0km Hotel

本当は今日出発予定だったのだけど、今日は一日天気が悪そうなのでもう一日お休み。雨の未舗装の4000m峠なんて辛いだけだもの。宿の近くの混んでいるスープ屋へ行ってみる。羊の頭のスープか鳥のスープということで、冒険できない私はトリ、冒険好きのひろは羊の頭。羊の頭がドーンと入ってる見かけもグロいけど、羊の頭はやっぱり臭かった。でもお客さんのほとんどは羊のほうを頼んでいるっていうことは美味しいと感じてるってことよね。ちなみにトリのスープは丁寧にスープが取られていて、あっさりとしたでも味のしっかりしたラーメンのスープのようで二重丸。ペルーの食へのこだわり方は素敵!(ようこ)
2011.10.11 Andahuaylas – Kishuara 55km Hotel

今日もいつものように4000mの峠越え。もう何回目の峠だろうか。街を出た直後はごつごつした走りにくい未舗装路だったけど、峠の途中から道が良くなってきた。この辺りも急ピッチで舗装工事が進んでいるみたいだ。そしてペルーの道路工事の人たちはみんなフレンドリー。世界中で出会う道路工事の人たちって結構ヤサグレた感じの人たちが多いのだけど、ペルーではみんな明るくまじめに一生懸命に仕事をしている。それにいつもちゃんとした食堂でご飯を食べている。どうやら食事も会社負担みたいで、工事員は食堂の台帳にサインをするだけでお金を払っていない。ペルーの道路工事員は環境的にも恵まれた仕事みたいだ。ちなみに工事現場で交通整理をしているのはいつも女性。ペルーは警察官にも女性が多いし、いがいと職の面では男女平等が進んでいるのかも。
今日は峠を下った先のKishuaraに泊まる。ここにきてとうとう汚い宿2つのチョイスしかないというピンチに陥った。どちらに泊まっても虫に刺されそうだったので、宿のおばちゃんと掛け合って宿の廊下に自分たちのテントを張らせてもらった。こんなときは自分のテントが一番安心だ。(ひろ)
2011.10.12 Kishuara – Abancay 78km Hotel

村からメインルートに戻る道が急で大変だったけど、メインロードに戻ると緩くて走りやすい傾斜の登りに戻る。ペルーの道作りは素晴らしい。今日も峠は雨で道がぐちゃぐちゃになっていて酷いし、石ころも多くて面倒臭い。せっかくの下りもつまらない。
標高3000mくらいまで下がったところで、谷の向こうに今日の目的地アバンカイが見えた。すぐそこに見えるのに、いったん1800mまでさがってから再び2400mまで上がらないといけない。パラグライダーでも使って一気に飛んでしまいたい。
そのまま下り続けていると自転車から変な音がする。タイヤを見るとなんとタイヤに開いた穴から中のチューブがむにゅっと外に飛び出していた。なんか小豆みたいだと思った次の瞬間、パンという巨大な音を立ててパンク。そりゃそうだわな。
今使っているタイヤはオフロード最高峰のタイヤのはずなのに、たった8000kmでダメになるとは思っていなかった。その場でタイヤを縫い合わせて応急処置をしたものの、タイヤがでこぼこのままでうまく回らない。クスコまで後200km、何とか持ちこたえてくれるといいのだけど。
谷底に到着するとリマから続く舗装路と合流した。そこからは快適な舗装路のはずなのに、いびつなタイヤのせいで1回転ごとにガタンゴトンとひびくので走りにくい。
アバンカイは面白みのない街。でも晩御飯はこじゃれたお店で串焼き&冷たいビール。都会クスコが近づいてきた!(ひろ)
2011.10.13 Abancay – Curahuasi 64km Hotel

アバンカイの街なかの登りは急で辛い。アンデスの村々は朝6時には村中の人が起きていて、6時半にはみんながいそいそと働きだしていたけれど、アバンカイとかアンダワイラスといった大きな街になってくると朝が遅くなる。7時になっても食堂も開いていない。
今日も地味に峠を登る。ちょうどいいところに食堂がなかったので久しぶりにツナ缶とクラッカーという昼ごはんにしたのだけど、なんだかペダルを漕ぐ足に力が入らない。やっぱりがっつりとご飯を食べるのが重要ね。
峠は相変わらず何があるってわけではなかったけど、今日は峠が晴れていて、遠くの雪山が見えてきて美しい。今日の宿泊地Curahuasiまでは下る下る、よう下る。それでもまだまだまボトムではなくて、明日も前半は下りなんだからペルーの山々は深い。Curahuasiの景色は今までと雰囲気が変わった感じが新鮮だし雪山が見えていい。
宿に決めた後にもっと綺麗そうでホットシャワーもあると書いてある宿をみつけてちょっとがっかりしたけど、今日の宿は今日の宿で落ち着く日当たりのいいテラスでのんびりできたし、ま、いっか。(ようこ)
2011.10.14 Curahuasi – Limatambo 42km Hotel

Curahuasiからの下りは更に景色が良くて、しょっちゅう止まっては写真をパチリ。でも天気は良かったのだけどせっかくの雪山には雲がかかっていたのが残念。快晴だったら素晴らしい景色だったろうに。
前半はずっと下り。舗装路の下りで快適なはずなのに、タイヤが心配でスピードを出すことができなくて面白くない。途中の小さい商店でコーラを頼んだら冷たいのが出てきたのには感動した。やっぱりだいぶ都会に近づいてきたのだ。
リマタンボの街では、川沿いにプールがあってそこでテント張れば無料よと言われたのだけど、この辺りはサンドフライがたっぷりいてテント泊は辛そうなので、宿に泊まることにした。なにせ一人300円で泊まれるのだから、快適安心な宿の方がいい。
宿には広くて日当たりのよい中庭があって、今日は特別にツアー客がランチに立ち寄る日だということで、宿のおじちゃんおばちゃんは何だかそわそわしていた。そんなツアー客を横目に僕らは庭の端っこでビールを飲みながら、今日は一体いくらの収入があるんだろうね、きっとほくほくだね、なんて想像してみる。
ツアー客が帰ってから、テントを洗って中庭に干す。おばちゃんはちょっとだけ迷惑そうにしつつも、洗濯バサミとかをせっせと用意してくれて優しい。ペルー人の気づかい、大好きだ。(ひろ)
2011.10.15 Limatambo – Cusco 77km Hotel

クスコに着くと思うとワクワクしている自分がいる。何がそんなにワクワクなのか。いい加減ジェットコースター並みのアップダウンにも飽きてきたっていうのもあるし、久々にただただゆっくりしたいっていうのもある。いけてるデザートとかパンとかも食べたいし、ペルー定食ではないものを食べたかったりもする。今晩はやっぱりピッツェリア行っちゃう?二人ともそわそわする。ピザがどうしても食べたいというよりもピザは都会に着いた証の食べ物なのだ。どっちにしろピザは好きなんだけど。
最後の峠の頂上の手前でカナダ人カップルのライダーがわざわざ止まって話してくる。サイクリストとはいつも止まって話すけど、バイクの人たちは速いし手を振るくらいしかしないので凄く珍しい。カナダ人の旅人っていうのはほんとみんな爽やかナイスガイばかり。もちろんアンフレンドリーなカナダ人だって存在するのだろうけど、旅に出てくるカナダ人でアンフレンドリーな人に今まで会ったことはない。
とうとうクスコ。ひろのタイヤも瀕死ながら何とか持ちこたえた。上からクスコの街を眺めながら下っていく道はとてもドラマチック。とうとう着いた!ウワォウワォ、クスコったら都会じゃない?(ようこ)

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