Nov,24,2011

今回からの新企画!
私たちの赤裸々な日常をつづったチャリダー日記、ペルー編Vol.1。
今回は、リマ到着から、ワラストレッキング、そしてリマ出発までの記録です。
なお、GoogleMap、標高プロファイル、距離一覧表、簡単なホテル情報をNotesにまとめてありますので、そちらも参照して下さい。→Click Here!

2011.09.04 Lima 0km Hotel

ブダペストからアムステルダム経由でリマへ。アムスの空港はライブラリーがあったり、くつろぎスペースがあったり、アムスの公共図書館を思い出させるデザイナブルなのに利用しやすく、心地がいい場所。世界の他の空港にはない独特で素敵な空気を持った空間だった。
リマには夜到着だったので、前もって江田インに自転車も入るような大型車を手配してもらった。到着ロビーで自分たちの名前を書いたプレートを持った人に待ってもらうなんて生まれて初めて。
リマに来るのは10年ぶり。10年前は初めての南米で二人とも緊張していて、空港からのタクシーの中でもキョロキョロしていたよなぁ。前回はセントロに泊まったので夜に出歩いたりできなかったけど、江田インの周辺は物騒な気配がないので夜も気軽にご飯を食べに行けて、まるで違う街にいるみたい。(ようこ)
2011.09.05 Lima 0km Hotel

自転車を組み立てようとしたらシートクランプ(サドルの位置を固定する金具)がなくなっていた。飛行機で運んでいる途中に箱の破れた所から落ちてしまったみたいだ。Surlyのクランプは一般的なサイズじゃないので困った。
とりあえず自転車を組み立てた後、ランチに待望のセビッチェを食べに行く。10年前に惚れこんだ世界の逸品、ペルーのセビッチェ(刺身のマリネ)。酸っぱくて辛くていろんな香辛料の味がするセビッチェ、やっぱり絶品だった!(ひろ)
2011.09.06 Lima – Huaraz 0km Bus

ミラフローレスの自転車屋BuenasBiclasでシートクランプを取り付けてもらう。対応するサイズはやっぱり置いていなかったのだけど、それでもうまいこと工夫して対処してしまう柔軟さは、モノにあふれるヨーロッパから来たばかりの僕らには凄く新鮮だ。店員もメカニックも親切で、いい自転車屋だった。
昼は宿近くの食堂で、再びセビッチェを満喫。昨日のレストランとはまた違う味だけど、これまたうまい。午後は宿でまったりしながら、アヤワスカ研究者から色々と不思議で興味深い話を聞いて過ごす。ペルーにはアヤワスカの修業をしている日本人も結構いるらしい。いろいろな旅人がいるものだ。そして夜は昼と同じレストランで海鮮スープを堪能。これまた絶品だった。ペルー人は色々こだわって丁寧に作るので、どれもこれも美味しい。
自転車や荷物を江田インに預かってもらい、Cruz del Sul社の夜行バスでワラスに向かう。(ひろ)
2011.09.07 Huaraz 0km Hotel

夜行バスはとても快適で朝まで爆睡できた。最近は年のせいか夜行バスは苦手なのだけど、こんな快適なバスなら毎日だって移動できそうだ。ペルーのバスってこんなに快適だったっけ?
早朝に到着したワラスは見事に晴れていた。ワラスの街自体は何があるわけでもないのだけど、街中から6000m級の雪山が見えてとても気持ちがいい街だ。ワラスの標高は約3000m。今日は高度順応をしないといけないので、街を適当にうろうろするだけで一日を終える。それでも、巨大なメルカドやインディヘナのおばちゃんたちを見て回っているだけでも、南米に来たっていう実感がわいてきて楽しい。
夕方から強い風が吹いてきて雨も降り出したけど、トレッキングは大丈夫?(ひろ)
2011.09.08 Huaraz 0km Hotel

今日は天気予報では雨だったのに、朝起きたら天気が良かったので慌てて用意をしてLaguna Churapに日帰りハイクへ行くことにした。出発が遅かったので乗り合いバスの出発を待たずに標高3600mのスタート地点までタクシーに乗る。別に大した金額の差はないのだけど10年前だったら意地でも乗り合いバスを待って時間を無駄にしていたと思う。少しは大人になったなぁー。
Laguna churupは約4400mにある湖で、高度順応には最適なハイキングスポット。結構急な登りで足元はヨロヨロするし、息はハァハァするしで、体力には自信があったつもりだけどちょっぴり情けなくなる。でも後でわかったことだけど、やっぱり平均的な時間よりもだいぶ早く登り降りできたみたい。そうよね、そうよね、毎日自転車漕いでいるんだから。高度順応のためだけに登ったようなものだったけど、Laguna Churapは充分に素敵なところだった。
帰りのバスの中で、再び雨が降り出した。やっぱりもう雨期が始まってしまったの?(ようこ)
2011.09.09 Huaraz 0km Hotel

天気予報は悪かったのに今日も起きてみたらお天気。あわてて支度してラグーナ69の日帰りハイキングへ向かう。デイハイクとはいえこんなにバタバタで山に行くのは気が引けるけど、とにかく天気なのがもったいないという気持ちが大きい。そんな気持ちが通じてかバスに乗っている途中で天気が悪くなってきたのでハイクは中止に。なんだかちょっぴりホッとした。やっぱり山は落ち着いた気持ちで行かなくっちゃね。
午後になってツーリストインフォや国立公園事務所でトレッキングについての情報収集をしたら、サンタクルストレッキングはガイド付きツアーじゃないと行ってはいけないと言われショックを受ける。
ガイド付きトレックツアーは好きじゃない。お金がかかるということよりも、山を自分のペースで歩けないことや、大人数でうるさいのも好きじゃない。インターネットで情報収集したときは結構多くの人たちが個人で行っていたみたいだし、最近ルールが変わったというわけでもなさそう。実際のところどうなんだろう。だめもとで個人でトライしてみることにしよう。万が一だめで、ツアーに参加しなければならないのなら10日くらいのサーキットコースに行くことにしよう。(ようこ)

2011.09.10 Huaraz 0km Hotel

今日は朝から天気が悪くてブルーな気分。でもいつまでも待っていられないので、天気がどうであれ明日からトレッキングに出発することに決める。パークチケットを買ったり5日分の食料を買い込んだりしていると、どんどん気分が盛り上がってくる。明日からいい天気の中でトレッキングができますように。(ひろ)
2011.09.11 SantaCruz Trek Day1 0km Camping

トレッキング初日。谷の入り口にチェックポイントがあったけど、パークチケットをチェックするだけで、ガイドなしでも何の問題もなかった。ホッとしたけど何ていい加減なんでしょう。チューラップ湖で一緒になったフランス人カップルとすれ違う。彼らは一足先に僕らと反対ルートで歩いてきたのだけど、峠の上は吹雪で寒いし何も見えなかったらしい。かわいそうに。
今日は2800mから3800mに登るだけで簡単なトレックだったけど、高度順応のために早めに終了してキャンプ場で午後の時間をのんびり過ごす。川の水で顔を洗ってご飯を用意する、そんな久しぶりのキャンプらしいキャンプが無性にうれしい。今日のところは特にスペクタクルな風景があったわけでもないけれど、やっぱりトレッキングは楽しい。(ひろ)
2011.09.12 SantaCruz Trek Day2 0km Camping

トレッキング2日目。今日も峠の手前にある標高4100mのキャンプ場までの簡単なトレッキングだ。途中、アルパマヨBCへの分岐点に余分な荷物を置いてアルパマヨBCまで寄り道をしてみたのだけど、天気が悪くて山が全然見えなかったので、途中で諦めて引き返す。こんな山の中とはいえ、置いてきた荷物もやっぱり心配だったし。僕らはどこまでもチキンだと思う。
予定のキャンプ場に到着する少し前から雨が降り出してきたので、雨が降る中でテントを設営する。そういえばこの3年間、雨の中でテントを張ったことってなかったなあ。結局その後も降ったりやんだりの天気だったけど、夜中にトイレに起きたら雲ひとつない夜空に満月が美しく輝いていた。日中は曇っていたので全然分からなかったけどこのキャンプサイトは360度雪山に囲まれていて、その山々が満月で美しくライトアップされていて、めちゃくちゃ幻想的で美しい夜だ。トイレに起きてよかった!(ひろ)
2011.09.13 SantaCruz Trek Day3 0km Camping

トレッキング3日目。今日はいよいよハイライトの峠越え。峠方面の空は真っ暗。でも昨日の満月のパワーを浴びたせいか二人ともハイテンション。なんか天気も良くなる気がする!って思っていたらどんどん空が明るくなってきて、綺麗な雪山がどどーんと現れて、気づいたら真っ青な空が広がっていた。すごいよこの峠、本当に素晴らしい。しかも今日は一番乗りでやってきたから二人だけの贅沢で静かな峠。
でも峠でのんびりしすぎたようで下り始めたら頭ががんがんしてきた。一歩一歩進むごとに頭に響いて辛い。どうやらひろも同じ症状のよう。今日のキャンプ地は標高3800mとだいぶ下ってきたのに頭痛がなかなか止まらない。せっせと川の水を沸かして水分補給に励む。
夕方になったらこれでもかというほどサンドフライが大量発生してうざい。このサンドフライ、刺されるとものすごく腫れて1週間くらいずーっと痒い。あー掃除機で吸い取ってしまいたい。(ようこ)

2011.09.14 SantaCruz Trek Day4 0km Camping

トレッキング4日目。2時間ほど歩いて道路に出たところでいったんサンタクルス谷トレッキングは終了。そこからは乗合バスに乗って4800mくらいの峠を越え、ラグーナ69の麓のキャンプ場まで一気に移動する。峠の頂上からはくねくねした下り道とその先に広がる平原が一望できて絶景だった。ここまで登山道もあったからその気になれば歩いて来れそうだけど、この下り道を下って行くのは辛そうだ。
キャンプ場で降ろしてもらった後、そのままラグーナ69に向かって1時間ほど歩き、トレイル脇に少しそれたところにキャンプスポットを発見したのでそこで終了。今日は雪山が目の前に見える贅沢な空間を二人占めだ。(ひろ)
2011.09.15 SantaCruz Trek Day5 – Huaraz 0km Hotel

トレッキング最終日。ラグーナ69は予想していたよりも標高が高いところにあって、なかなか到着しない。でも昨日少し先に進んでおいたおかげで、朝一番の誰もいない時間帯にラグーナ69に到着した。今日は朝から曇り空っだのだけど、湖に到着するころには湖の方面だけ見事に晴れてきたので本当にラッキーだ!ラグーナ69は青く澄んだ美しい湖で2人とも大興奮。1時間ほどのんびりしてから下山したのだけど、下山中は何十人ものハイカーとすれ違った。これだけの人数があの小さな湖に大挙して押しかけたら雰囲気ぶち壊しだなあ。ラグーナ69はワラスから日帰りでも行けるのだけど、やっぱり泊まりがけで行くのが断然お勧めだ。
夜、ワラスに戻ってお祝いにピザを食べる。ピザが特別大好物というわけじゃないんだけど、「ピザを食べに行く」というチョイスがあること自体が、僕らにとって都会に戻ってきた証みたいなもの。(ひろ)
2011.09.16 Huaraz 0km Hotel

今日は休憩日。トレッキングでそんなに疲れた気はしなかったけど、今日は何にもやる気が全くでない。それに天気も悪い。改めてトレッキング中の天気はラッキーだったんだなぁと思う。本日の外出は食事のみ。私たちって外出しないときは徹底的に部屋から出ない。
ヨーロッパではこうやってのんびりする時間がなかなかなかったからこんな時間が嬉しい。ヨーロッパの写真を整理したり、ヨーロッパのブログを書いたり。もうすでにヨーロッパにいたのが遠い過去のような気がしてくる。一日何もしなくても滞在費も食費も安くて一日一人1000円もかからないからグダグダしても罪悪感がないのもいいね。
ワラスは美味しくて安い食堂が多くてうれしい。前菜、スープ、メイン、ジュースまでついて100円から150円。コストパフォーマンス的には世界一かもしれない。それに美味しいプリンやケーキもある!!ペルーはローカルなパステリーショップでも美味しいことが多いのがいい。特に焼きプリンは甘すぎない日本人好みの味付けで、珍しくひろがはまっていた。この国は自転車にでも乗ってないとデブまっしぐら。(ようこ)
2011.09.17 Huaraz 0km Hotel

バスを乗り継いで近くの温泉へ。思ったより立派な施設だった上に、お風呂は個室で利用できて一人2ソレス(約60円)という安さ。個室は10室以上あるのだけど週末でめちゃくちゃ混んでいたので1時間くらい待った。ペルー人は別に並ぶわけでもなく、めいめい好きなところに座って適当に待っているのだけど、実はきちんと順番が守られているので安心だ。風呂上がりのインディオのおばちゃんが、せっせと三つ編みを編みなおす姿は、意外とレアな風景。そしてたまに「次はあんたね。あなたたはあの家族の後よ。あ、あそこ空いたわよ、早く入りなさい」と無意味に仕切りだすおばちゃんが登場するのは世界共通だ。
個室は自分でデッキブラシを使って掃除してから入るシステム。長さ3m、深さ1mくらいある巨大な湯船だったけど、給水管も巨大なのであっという間にお湯がたまった。硫黄のにおいもするちゃんとした温泉にどっぷりと浸かるのは気持ちがいい。(ひろ)
2011.09.18 Huaraz – Lima 0km Bus

朝から街全体が計画停電。分かっているなら予め教えてほしいのになぁ。午前中に今夜のバスチケットを買いに行ったら、パソコンが立ち上がらなくて状況が分からないからチケットは売れないと言い放たれてしまう。電話なり何なりを使っていくらでも対処できると思うのだけど、そういう面倒なことはしないのがいかにも南米っぽい。売上とかは気にしないのかしら。
夕方の通電開始とともにバス会社に駆け込んで、無事に今夜のチケットを購入。帰りはモビル社で。行きのクルス・デル・スル社の方が少し高かったけど、運転は丁寧だったし、座席もクオリティーが高かったし、満足度は高かったな。
そういえば山から帰ってきたら水道水で作ったお茶がまずくて飲めない。山の水ってやっぱり美味しいんだなぁ。(ようこ)
2011.09.19 Lima 0km Hotel

早朝にリマに到着して江田インにチェックイン。お昼にミラフローレスにあるSuiza Labという病院で狂犬病の追加予防注射を打つ。狂犬病は1年に1回追加接種が必要で、本当は7月に打たないといけなかったのだけど、まあ2ヶ月くらい大丈夫でしょう。予約もなくふらりと行ったのに、受付から注射接種、支払いまでが合計10分以内に終了し、一人75ソレス(約2250円)。日本で受けると1万円くらいするのだからありがたい。
ワラスから帰ってくるとリマのミラフローレス(新市街)は都会だなぁと感じるけど、30年前くらいのクアラ・ルンプールのような雰囲気に感じたりもして、まだまだ田舎だなぁという気もしてくる。(ようこ)
2011.09.20 Lima 0km Hotel

今日は一日休憩日。自転車をメンテナンスしたりネットサーフィンをしているうちに、あっという間に一日が過ぎてしまう。昼は江田インのオーナー宏子さんにお茶漬けをごちそうになった。明るくて世話好きでさっぱりと気持ちのよい宏子さんのおかげで、江田インはなにかと居心地がいい。日本式のお風呂があるのも嬉しい。(ひろ)
2011.09.21 Lima 0km Hotel

エアー枕に穴があいたので一日中修理に奮闘する。結局僕の枕は直ったけど、ようこの枕は穴が多すぎて修理しきれなかった。まあ1500円くらいで買ったものが3年間も持ちこたえたのだから大往生だ。ようこはPlaza SanMiguelというショッピングモールへ食料品の調達へ。リマは輸入食材なんかも豊富そろった大都会。次にこんな大都会に来るのはいつのことだろう。
夜、チャリダーの佐々山ご夫妻と夕食へ。ご夫妻はこれからクスコ~ラパス間を走られる予定だ。64歳にしてご夫婦一緒に南米を自転車で走るなんて、本当にうらやましいし尊敬する。(ひろ)
2011.09.22 Lima 0km Hotel

ヨーロッパで購入した携帯電話では南米のSIMカードは使えないということなので、中古の携帯電話を買いにホルヘさんに泥棒市場へ連れて行ってもらう。盗品も沢山売っているという泥棒市、もっと混沌とした感じかと思ったけど見かけは意外と整然としてた。
お昼に恒例のセビッチェを食べた後、午後は自転車で海岸沿いにあるLarco Marというショッピングモールへ携帯枕を買いにいく。高層マンションが立ち並ぶ洗練されたエリアにおしゃれなレストランやお店。リマもいろんなエリアがある。新しい枕はインフレータブルなものではなくて、サーマレストのスポンジ枕。思ったより小さくなるし、寝心地もエアー枕よりいいかも。
夕方は天野博物館へ。小さい博物館だけど、展示も説明もとても面白かった。少しでいいからゆっくりと自由に見させてもらえる時間があったらもっと良かったのに。(ようこ)

yokoandhiro | Diary, Peru
© yokoandhiro All rights Reserved. | 管理者ページ