Oct,28,2011

ワラスからリマに戻り、いよいよ自転車旅を再開だ。
でもその前に、リマで必ずしなければならないことがある。
買い出しとか自転車の整備とか観光とか、そんなことは二の次。
10年前に初めてペルーを訪れた時に二人して惚れこんだ、あいつを食べないと。


ソース、魚の厚み、付け合わせ、味付けは店によってかなり違う。

その名も愛しのセビッチェ。
魚介類のマリネのことで、白身魚の刺身がポピュラーだけど、タコやエビや貝の場合もあるし、山岳部ではトゥルチャ(マス)で作る時もある。
セビッチェは中南米のいろんなところで見かけるメジャーな食べ物なのだけど、ペルーのものは一味もふた味も違う。いや、全然違う別の食べ物と言っていいくらい違う。
メキシコやチリのセビッチェもおいしいのだけど、「レモン絞りました」という感じのシンプルなものばかりだった。
でもペルーのセビッチェは違う。
いろいろ香辛料を使って丁寧に作ってあって、単に酸っぱいだけとか辛いだけとかじゃなく、実に複雑で甘美な味に仕上がっているのだ。


山岳部のセビッチェはトゥルチャ(鱒)でつくる。

すっぱ辛いのがダメな人は苦手かもしれないけれど、僕らにとっては世界中の美味しい料理ベスト3には入るだろうというくらいの逸品だ。
ペルーの思い出といえば、マチュピチュやコンドルよりも最初に思い浮かぶ、その圧倒的な存在感。
ペルーに行く友人にはとにかく真っ先にお勧めし続けてきた、世界に誇る絶品料理。
海岸沿いの街リマの楽しみは、何はさておきセビッチェ、セビッチェ、そしてセビッチェなのだ。

10年前の記憶だから美化しすぎているのかも、なんて心配もしていたけれど、
そんな心配は全く無用だった。
この複雑な味のハーモニー。そしてイモやトウモロコシといった付け合わせ類までもがうまい。
これです、これ。この味にずっと会いたかった!
セビッチェでお腹を壊すなら本望と、リマ滞在中に何回食べたことか。


マッシュドポテトにシーフードやチキンを挟み込んだ料理、カウサ。こんなに手が込んでいてもランチの前菜というのが凄い!


カウサの断面図。この野菜のみじん切りっぷり、手の込み具合を見よ!

セビッチェに限らず、ペルー人は食に対するこだわりがすごいと思う。
塩加減や甘さ加減もきつ過ぎないし、前菜だって丁寧に野菜を刻んで作ってあったり、スープもしっかりダシがとってあったり、ソースもお手製だったりと、随所にこだわりが見られる。
炭水化物盛りだくさんのがっつり料理が多いけど、どこで何を食べても外れない美味しさだ。
セビッチェばかりが記憶に残っていたけど、こんなにペルー料理っておいしかったんだ。


典型的な定食セット、「MENU」。こんなに食べられません。

ついでながら、ペルー人はものすごい量を食べる。
イモ・豆・米のてんこ盛りなんてざらだし、朝食からロモ・サルタード(肉と揚げたポテトの炒め物)とかミラネサ(シュニッツェルみたいなカツレツ)とか肉の塊なんかがデデーンと登場することもある。
昼のMENU(日替わり定食)なんて、前菜+スープ+メイン+デザートというてんこ盛り。
そしてイモがころごろパスタたっぷりのスープだけでもお腹一杯になるというのに、その後に特大メインディッシュが、付け合わせに米やイモなどを従えて登場する。
大食漢を自負する僕らですら、たいがいは食べきれない。
それにしてもこんなに炭水化物を取り続ければ、ペルー人にコロコロした人が多いのもうなずけるってもんだ。僕らもペルーを旅していたら、そのうちジャガイモみたいにコロコロしてくるのだろうか。
いや、ジャガイモになる前にいい加減に出発しないと!


ワンカヨ名物。ゆでたジャガイモに、クリーミーなチーズソースがかかった絶品。チーズのコクとパプリカのうまみのハーモニーがたまりません。ちなみにこれも前菜料理です。

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