Sep,05,2011

スイスの友人から今年の夏は変で、雨ばっかりなんだけど、、、ていうメールが来た。
ドロミティへ来てから晴れてる日々が続いている気がしていたけど、そういえば夜は毎日雨が降ってたっけ。雷が凄かったり、突風が吹いたり、スコールのような雨だったり。
でも幸い昼はほとんど晴れか曇りで降られることがなかったから雨の印象が薄かった。
ラッキーだったのね、私たち。

そう思っていた矢先、一番楽しみにしていたトレッキングを目の前に天候が怪しくなってきた。
どの天気予報を見ても明日は雨。このさき2,3日は雨予報。晴れ予報まで待ってでもこのトレッキングには行ってみたかったのだけれども、ハイクルートから近いキャンプサイトは予約が入っていて満員のため、明後日は出ていかなくてはならない。キャンプサイトが満員って、予約って何さそれ。
まぁ満員じゃなくったってバカ高いから連泊するのはもったいないのだけれども。
「明日が本当に雨だったら、トレッキングは行かないよねぇ」とひろが恐る恐る確認する。
「でも明日トレッキングに行かなかったら、このトレッキングは諦めるってことだよねぇ」
もはや独り言のように小さな声になってるひろの言葉が頭の中をくるくる回る。
天気のことは誰に当たれるわけでもないのだけど、地団駄を踏みたい、そんな気分だった。


朝までの雨がうそみたい!ここもバスを降りたばかりの場所。すでに美しい。

「朝起きてもしも曇りだったら、せめてハイクルートの麓まで行って登るかどうか考えよう。」
ひろが慰めてくれて、眠りについた。
夜中に何度も目が覚めた。雨がパチパチとテントの外張を軽快に弾く。
「まだ12時だもん、朝には止んでるはず。」
結局明け方まで雨が続いたのだけれども、今はもう雨の音が止んでいて、トリの声がするので少し期待を持ってテントを開けた。
期待とは裏腹にここ何週間も見たことがなかったようなグレーで暗い朝。
思わず泣き出してしまいたいくらい悲しかったけど、この事実は受け止めないといけない。
きっと縁がなかったんだ、素晴らしいドロミティの景色を十分に堪能してきたじゃない、と自分で自分を慰めながら二度寝した。

「ちょぴりだけど青空が見えてきたよ!」
というひろの明るい声で飛び起きた。
「行く?」
「行く―!!」
バスに乗って目的地に向かう。青空が少しづつ増えてきてる。
やっぱりラッキー?私たち。

結局予定していた10時間のハイクコースを歩くにはすでに時間が足りなかったので、ひとつめのビューポイントまでの単純往復になってしまったけど、それでも貴重で素敵な時間だった。
ドロミティの山々はとにかく岩肌が美しい。今日の後半はほとんど曇りだったのだけれども、曇りのおかげで岩肌の繊細な美しさがよく見えて、かえって曇りに感謝。
ドロミティ最高!
今度は1週間くらいの長いトレックをしに帰ってきたいな。


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