Aug,30,2011

ドロミティは前々から凄いと聞いていた。
シウジのトレッキングも気持ちがよかったし、その後の峠越えは大変だったけれどもそれ以上に幸せで美しい峠続きだった。
「いやー、ドロミティ凄すぎるね、大満足だね。」毎日同じ言葉を繰り返してしまうほど、ドロミテは素晴らしかった。
これ以上何を望もう。


絵の地図で見るとまるでアミューズメントパークのようなドロミティエリア。

アルプスに来てからというもの、毎日体を酷使している。
3,4日続けて走り続けた日くらいから、毎日今日は休もうと思うのだけど、あいにく良い天気が続くものだからもったいなくて走り続ける。シウジでのトレッキングの後はさすがに体がバラバラになって、一日休みたいとも思ったのだけれど、キャンプ場が思いほか高くて一日何もせずに滞在するのがもったいなくて先に進むことにしてしまった。
そして辿り着いたコルティナ。体は休みたくて仕方がないのだけど、魅力的なハイクルートが沢山あるもんだから、今日もまた結局ハイキングに出かけてしまった。
貧乏暇なし。


ドロミティの村々は羨ましいほど美しいロケーションにある。

沢山あるハイクルートから、結局一番メジャーなハイクルートを選ぶ。めちゃくちゃ混んでいると書いてあるので少し気が引けるけど、それだけ凄いところなのだろう。
コルティナからスタート地点までバスに乗る。
いつも息を切らしながら登っているような急な坂道を、バスはすいすい軽々と登っていく。
今まで通ってきたドロミテのどの道も素晴らしかったけれど、このリフジオ・アウロンツォへの道もバスの中から思わずため息を漏らしてしまうほど美しい道だった。
時間には限りがあって、どこもここもを自転車で走れるわけではないと分かってはいるけれど、
この道も自転車で走ってみたかったなと思ってしまった。
バスから見る景色の美しさは自転車から見るものと変わらないのだろうけど、
バスの窓ガラスも邪魔だし、何しろバスのスピードは速すぎてもったいない。
自動車に乗ると改めて自転車のスピードに感謝する。
そんな感慨にふけていて、ふと横を見たらひろが居眠りをしていた。
「おいおいおい、寝てる場合じゃないよ」って起こそうかとも思ったけど、短いバス移動の間に居眠りしたいくらい私たちは疲れてるんだよね。


バスの窓から

今日のハイクのスタート地、リフジオ・アウロンツォはすでに標高2300m近くにある。
バスを降りてすぐから、いやもうすでにバスで登ってきた道でも感動はしていたのだけど、まだ歩き始めてもいないのに360度取り囲むように連なる美しい山々に圧倒された。
アルプスに来る前に地図やガイドブックを見たときに、山々に道がしかれ、さらにその先には驚くほどの数のロープウェィが張り巡らされていて、正直がっかりしてしまうところがあった。
徒歩や自転車でしか訪れることができない、苦労してしか見ることができない景色がアルプスにはないのではないか。
この旅ではどこか自分たちだけが見ることができるスペシャルな景色をいつも期待していた。
自分が好きだから自転車で走っているのに、好き勝手に汗かいて息を切らしているだけなのに、
苦労しているのだから他の人たちとは別のものが見れて当たり前というエゴがあった。
苦労もしてないのに、素晴らしい景色を見るなんてズルイ。そんな気持ちがどこかにあった。

でもアルプスに来て、バスの窓から自転車で汗をかきながら苦しそうな人を見たり、道路沿いにある歩道を一生懸命に歩いて登っている人を見ながら、こういう素晴らしい展望の開ける場所に降り立ってみたら、憑きものが取れたようにすっきりとした。
それぞれの楽しみ方があるんだ。
私はバスに乗って美しいところにくるよりもその過程も楽しみたいし、ゆっくりと味わいながら走ること自体が楽しい。歩く人にとっては自転車の速さすら速いと感じるのかもしれない。
でもバスは体が不自由な人やお年寄りだってこの美しい景色を堪能することを可能にしてくれる。
そんな場所が世界にいくつかあったって、いいんだよね。

いつもの通り肝心の内容の前の前置きが長くなってしまったので、
世界一の散歩道についてはまた次回。


バス停降りたらこの景色


3分歩いたらこの景色


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