自転車でクタクタに疲れても、トレッキングのために翌日は目覚ましをセットして早起きをする。
我ながら自分たちの元気さに驚く。
ヨーロッパは広い。色々行ってみたいけど滞在できる期間は金銭的にも季節的にもリミットがある。
だらだらしてる暇なんてない。
もともとはダラダラするのが好きなだけにこの忙しさに眩暈がしそうだけれども、
それでも「あれもしたい、これもしたい」のほうが勝つヨーロッパは凄いところだ。
いつになったらダラーっとできるのかしら。モロッコまで無理??
キャンプ場から仰ぎ見える山々にハイクに向かう。
疲れてるけど足取りは軽い。
自転車で走るのも好きだけど、静かに山の中を歩くのも好き。
ピークシーズンのアルプス。しかも近年ユネスコ世界遺産に登録されたばかりのドロミティはヨーロッパ中から、世界中から人が集まる。
どれだけ混んでいるのだろうかと覚悟してきたけれども、どうやら日本人は混んでいるという感覚に対しては世界で一番寛容というか、慣れているというか、まったく気にならない混みようだ。
アルペ・ディ・シウジの沢山のハイクルートの中から本日選んだのは
CompaccioからRifugio Aipe di Tiresへのループの10時間コース。最初にぐっと標高900m位登ったあとは尾根をゆっくりと歩く。
山の中というよりは山の上を歩く感じで、始終周りの景色が見渡せて気持ちがいい。
標高2500mを超える高原にも牛が放牧されているところあたりがアルプスだ。
アルプスはどのコーナーにも人の香りがする。人と共存してきた山。
ワイルドさにはかけるけれども美しいことには変わりない。
ここアルペ・ディ・シウジは衝撃的な美しさではなかったけれど、アルプスへやってきた幸せを十分にかみしめることができる素敵な場所だった。
毎日体を動かしている私たちだけれども、歩く筋肉はまた別のようで、思った以上に疲れてしまった。
毎日クッタクタに疲れる、そしてバタっと寝る。
シンプルなことだけれども、幸せなことだと思う。