Aug,09,2011

イランで会ったカップル、オフェリとアンソニーがフランスに戻って来たというので、ノルマンディ地方の小さな村まで電車で会いに行った。
予めインターネットで電車のチケットを購入しておいたのだけど、結局は駅の券売機でプリントアウトしないといけない(事前にプリントアウトはできない)という意味不明なシステムな上に、長蛇の列&ウルトラスローな券売機のせいで、まんまと電車に乗り遅れてしまった。
慌ててカウンターに駆け込んだら、このチケットは2か月有効だから次の電車に乗れば問題ないわよと、あっさり言われてしまう。
だったら何のために超分かりにくいサイトで、時間指定チケットを予約したんだ??

ノルマンディには合計2泊したのだけど、あいにくずっと雨だった。
でも連日の街観光に疲れた僕にはちょうど良い休憩だ。
いつも森の妖精みたいな恰好をしたオフェリと、陽気で優しい若者アンソニー。
見た目はこじんまりした可愛らしいカップルだけど、小さなキャラバンカーでフランスから陸路インド・ネパールまで往復してきた旅の猛者だ。約1年ぶりの再会だけに、お互いの旅の話で盛り上がる。
さらに2人の友人で来月結婚するエスティーユ&アレックスのカップルと僕らの合計6人で、ギターを弾いたり本を読んだり、雨の合間を縫ってビーチバレーをしたりと、久しぶりにのんびりした時間を過ごせた。


アンソニーとキャラバン

そして雨の休日のメインイベントは、もちろんディナータイム。
友人同士でワイワイと食事の準備をしているというのに、ちゃんとコース料理になっていくのがフランス人ならではで、そこがこれまでのヨーロッパ諸国とは決定的に違う。
食事の準備を始める前に食前酒を軽く飲み、それから野菜を細かく刻んだ手の込んだ料理を作り出す。そしてまず前菜をいただき、みんなでワインを飲みながらゲームをし、そしてメインディッシュが登場。その後にチーズの盛り合わせをつっつき、最後にデザートまで付いてくる。
こういう食事風景に居合わすと、やっぱり食が充実している国なのだなあと実感する。
そういえば、パリで最初に出迎えてくれた友人は、お手製のキッシュをふるまってくれたっけ。


トマトをくりぬいて前菜の用意。マヨネーズソースももちろんお手製。

そしてワインとチーズのうまいこと、うまいこと。
ノルマンディ原産のカマンベールはもちろん、山羊のチーズもハードなチーズも、どれもこれも絶品ぞろい。それらをボルドーやブルゴーニュをお供にいただけば、お腹いっぱいのはずなのに手は止まらない。
そしてフランスはワインがとても安い。5ユーロも出せば美味しいワインが飲めるし、15ユーロも出せば高級ワインの部類だ。日本で売っているフランスワインは、どれだけマージンがとられているのだろうか。


手際よく、でも丁寧にわいわいと料理が始まる。

お腹いっぱいになってキングベッドで爆睡し、翌朝はクロワッサンにブリオッシュ、バターにチーズ。
すっかりフランスの食卓を満喫したノルマンディの滞在。
でもこれだけ日常的にチーズを食べ、バターを食べ、クロワッサンを食べ、ワインを飲み、デザートを食べるというのに、フランス人にはでっぷり肥えた人が少ないのは驚異的だ。


友人同士の気軽なディナーにもこの力のいれ様。前菜のサラダはトマトの器に入っている。

約1年の旅を終えたばかりのオフェリとアンソニーは、もうすぐフランス定住生活を始める。
生まれて初めて自分でアパートを借りたんだよと興奮して話すアンソニー。
そんな彼らの話を聞いていると、僕らもいつの日か旅を終え、彼らと同じように定住生活を再開するのだなあと、少しだけ未来のことを想像してしまった。
でもアンソニー、すぐにアパートに飽きてキャラバンカー生活に戻らないようにね。


豚のソテーに美味しいクリームソースを添えて


朝食も豪華。ハムやチーズもハイレベルな味!


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