Apr,05,2011

南米最南端の都市ウシュアイアへ着いたという感動はあまりなかった。
確かに私には最南端だとか最北端だとか世界一なんちゃらだとか全く興味がない。
そういう形容詞が云々よりもどういうところかの実質の方が大事でしょ、
と言うと、いつもひろに「ようこには分からないんだ、、、」と文句を言われる。


特別の感動はなかったものの、パタゴニア地方では私たちには珍しくかなり忙しい日々を過ごしたので、しばらくゆっくりできる所へ着いたのはとっても嬉しかった。
パタゴニアでの日々は毎日本当に忙しかった。
自転車で走っていない日もトレッキングをしたり、自転車の修理をしたり、出会った世界中の旅人たちと談話したりで、ゆっくりと写真を整理したり、毎日のように更新される感動を消化する時間がほとんどなかったのでウシュアイアではゆっくり休憩しよう、そう意気込んでやってきた。

いざウシュアイアに着いたら、まずは日本のニュースにへばりついてしまって全く動けなかった。
数日前からチリ、アルゼンチンのニュースは見ていたものの、スペイン語ではさっぱり分からなかったし、情報量も圧倒的に少なかった。
津波の様子、被災地の様子、原発から煙が出ている様子が繰り返し淡々と流れるNHKやCNNのニュースを一日中見る。その悲惨な様子にやり場のない悔しさを感じ、これ以上被害が広がらないことを祈る事しかできない自分たちの無力さを呪う。
ただ、遠いところにいる自分たちも無関係ではなく、これから何十年にもわたりこの現実を一緒に背負っていかなくてはならないのだと覚悟する。

ウシュアイアでは3か月ぶりに日本人宿に泊まった。
ひさびさに沢山の日本人旅行者と出会い、日本語を話し、日本のニュースを見て、お箸を使って食事をした。特に何をすることもなかった毎日だったけれど、楽しい旅人たちと過ごしたゆっくりとした時間は、私たちにとって今一番必要だったものだったのかもしれない。

そしてウシュアイアを発った。
上空から見た、夕日が沈んだ後の碧い空にうっすらと浮かびあがる山々が美しかった。
バイバイ、パタゴニア。
いつか、また。


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