Jan,31,2011

痛い痛い痛い。
昨日のミゾレに続いて、今日は砂が顔に突き刺さってくる。
カレテラ・アウストラルに来て初めての爆風向かい風だ。
未舗装路で爆風に吹かれると砂やら石やらが飛んできて痛いうえに、
石にひっかかったり砂に埋もれたりしてすぐに転びそうになるし、とにかく進むのに力がいる。
まるで何かの罰ゲームかのよう。
ひろを含む私の前を走る男たち3人が、爆風にいじめられている姿はなんとも可哀そうで、
でもなんかちょぴり笑える。
彼らも必死で格闘してるくらいだもの、私が前に進めないのも当たり前だわ、
と思うとだいぶ気が楽になる。


まるで洗濯板のような道。

今朝は奇跡的に青空が出てきて、くっきりではなかったけどセロ・カスティージョが姿を現してくれた。
そのかわり今まで体験したことのないような爆風が吹き続けてきたけれど、
昨日は雨でセロ・カスティージョが見えなかったことを思えば何倍もシアワセだった。
みんな爆風で参っているはずなのに、「今日の道は美しいねー。」なんて幸せな発言ばかり。
いや、サイクリストが辛い方が嬉しいマゾだからこんな発言をするという訳じゃない。
ここを走るサイクリストの誰もが、自転車で走るのこそがこのカレテラ・アウストラルの美しい大自然を堪能できる最高の手段だと感じていて、たとえ道路状態が酷くたって天気が悪くたって、それ以上にこんな美しいものを見せてもらえることに感謝している。
だから少しくらい辛くたって、それ以上に感激して感動している。
だからこそのシアワセ発言。


なんて美しい景色!と見惚れていると吹っ飛ばされそうになる。

向かい風の中で走ると一段とお腹が減る。約3時間半くらいかかってやっと20km走っただけなのに、
途中でクッキーを頬張りながら走ったのに、もうお腹がペコペコ。
ゴウゴウと風が唸る中、ちょうど風を受けないスポットを発見してランチ休憩。
風を受けないけれど、ひどい爆音の中での休憩はなんだか休まらない。

後半は結局いつもどおりの雨が降って来た。
今日はどこかの村に着く予定もないし、どこかで野宿をしなくちゃならないのに、
雨は止む気配をみせない。
雨の中で野宿場を探すのはハードルが高い。
晴れていればどこもが素敵なキャンプスポットに見えるけど、反対に雨だとどこもダメに見える。


パンフレットに載っていたセロ・カスティージョ。ぜひ全貌を見てみたかった。

そして翌日も雨。 
雨の中の走行はせっかくの美しい景色も五分の一くらいに減ってしまう。
きっとここは一生に一度しか来れないようなところ。
これは晴れるまで待って走らないともったいないよなぁと思う。
つぎの村でいっちょ天気回復を待つか。
ねえ、ひろさん。


写真には音は写らないから爆風具合が分からないのが残念。ゴオオオオーと鳴り響いていた。


雨の日は地味にノルマをこなすかんじ。


まるで川床のようなゴロゴロした石の上を走るのは困難。


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