Dec,18,2010

乗り物に自転車を載せる事ほど面倒なことはない。
飛行機にしろバスにしろ、乗り物移動の時は前の晩から憂鬱になる。
今回、イスタンブールからブエノスアイレスに飛んできた時は、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)を利用した。
飛行機の場合、航空会社によって自転車の取り扱いが大きく違うので、チケットを買う前にちゃんと調べておく必要がある。
BAの場合は自転車も通常荷物扱いで、2つ目のバゲッジ代として約4000円を払うだけで飛行機に載せられた。
BAはイスタン-ブエノス間の最安チケットではなかったけど、4000円払うだけで憂鬱な問題を解決してくれるのだったらと、二人とも迷わずBAを選んだ。

そして期待通り、チェックインはこれでもかというほどスムーズ。
これなら是非またBAに乗ってやろうじゃないか!という気持ちにすらなった。
バックパッカーはチケットの安さだけで飛行機を選べるけれども、
チャリダーはチケットの安さだけで選ぶと、荷物超過料金が異常に高くついたり、交渉に手間取ったり、心配ごとが増えて寿命が縮まりそうになるので、チケットの安さだけで選べなかったりする訳です。

さて次なる心配ごとは、ブエノスアイレスからパタゴニア地方までバスに載せること。

日本は輪行バッグに入れないとバスや列車などに載せてもらえないけど、海外ではそのまま載せてくれることの方が多い。
それでも自転車の扱いがきちんと決まっている国なんてほとんどないので、ほぼ運転手の気分次第で決まってしまう。
荷物室がいっぱいだからと断られたり、法外なチップを要求されたりと(時にアフリカの時は酷かった)、完全に出たとこ勝負なので、やっぱり前日から悶々としなくちゃならない。
悶々とするのが嫌だからいっそ自力で走ってしまおうか、と思い始めてしまうほど憂鬱だ。


ブエノスのバスターミナルにて。約600円でここまで立派にしっかりとラッピングしてもらいました。飛行場でもこんなサービスあったら利用したい!!。

今回も、バスチケットを購入した時に自転車があることを伝えた。
「自転車をちゃんとラップすれば載せられるよ。ラッピングはカーゴ部門でできるから」
と良い答えが返って来たものの、果たしてどこまで信用していいものだか。
当日、出発の2時間前という飛行機並みのスケジュールでバスターミナルに到着。
早速カーゴ部門に行ってみると「自転車はそのまま載せられるから、バスの運転手に直接交渉しなさい」とあっさり言われ、すごすごとバス乗り場まで戻る。
そこで不安な顔つきでおとなしく待っていたら、バスの乗務員が近づいてきて、「自転車はラッピングしないと載せられないぞ」と告げられ、再びカーゴ部門に連行され、あっという間に段ボールとビニールでぐるぐるにラッピングされて、無事バスに載せることができました。
意外と簡単だったので、めでたし、めでたし。


間違いなく今まで乗ったバスの中で一番ラクシュアリー。20時間乗っても疲れなかった。

そうそう、今回は20時間の長旅だったので、大奮発をして一番いいクラスを利用。
アルゼンチンのバスは普通のクラスのバスでも乗り心地がよいとは聞いていたけど、
この一番いいクラスのバスは、もうまさに飛行機のファーストクラスのよう。
シートは180度に倒れてベッドのようになるし、枕も毛布もついているし、
フカフカと包みこんでくれるゴージャスシートは幅も広々。
バス内のトイレだって飛行機のように快適。
それに何と機内食付き。20時間で3回も食事が出たのもびっくりだったけど、
夕食には生ハムやオリーブなどの前菜に、ちゃんと温められたメイン、デザート、そしてミニボトルワインまで付いてきた。
至れりつくせりの20時間は快適であっという間でした。
こんなバスならまた乗ってもいいなぁ。

いやいや、これからやっと自転車の始まり始まり。
飽食気味なのでそろそろ体を動かさなくっちゃ。


ブエノスアイレスの牛肉三昧の日々のひとこま。牛タンってこんなんだったんだ!!見かけがあまりにも気持ち悪くて、処理するの無理だと思ったけど、めっちゃ美味かったー。


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