Nov,30,2010

母との11日間の旅も終わった。
やっと終わったという安心感と、
もう終わってしまったのかという寂しさが混同する。

母が来る前は目が痛くなって痙攣するほどインターネットで下調べをした。
ホテルのこと、食事の場所、景色が素晴らしい場所、
自分が旅するときでも調べないような細かいことまで調べた。
短い日程でも最大限にトルコを楽しんでもらいたい。
それが今私にできる最大の親孝行である気がしたから、精一杯頑張った。
きっと他人相手にはここまで頑張れないけれども、親だったら頑張れる。
親は子供には無償の愛情を注げるというけれども、
やはり子供にとっても親というものは特別で、
特に歳を重ねるごとに、どんなに大変でも親のためなら苦労も苦ではないという気持ちになってきた。
少しは大人になったのかな。

母親と旅するのはこれが初めてではない。
何度か二人で旅をした。
二人で旅をしたというよりは、母を旅に連れだしたことが何度かあるというほうが正しいのかもしれない。
初めて二人で旅をしたのは、もう10年以上前になる。
バックパックを背負わせて、水シャワーしか出ない宿に泊まらせて、虫がうろちょろするような屋台でご飯を食べさせて、なんと私は記憶していなかったのだけど、空港のファーストフードの店で夜明かしまでさせていたらしい。

33歳になった今だったら絶対に親にそこまでさせないのだろうけど、
二十歳そこそこの私は、そのときはそのときなりに精一杯親を楽しませてあげようという気持ちはあったものの、無茶をさせていたのだなぁと思う。
今回も私なりには精一杯もてなしたつもりだけれど、
きっと私が40代になったときには、なかなかハードな旅をさせたのね、と思うのかもしれない。

それにしてもトルコは本当にもてなしがいのある国。
今回は11日間という短い期間だったのもあって、イスタンブール、カッパドキアと母が大好きなタイル、陶器を生産している街キュタフヤの3都市に絞った。
世界中の沢山の都市を訪れてきたけれども、イスタンブールほど雰囲気のある美しい街は少ないし、
カッパドキアは2回目の私でも、毎日出会う大自然の新しい風景に感動するくらい素晴らしいし、
母同様陶器好きの私にとっては、キュタフヤのタイル陶器の工房めぐりやショップめぐりは本当に楽しかった。
母をもてなそうと頑張っていたつもりだけど、気付いたら自分が相当楽しんでいた。
もちろん母も期待以上に楽しんでくれた。
この国専門のガイドさんとかは楽だろうなぁ、
ほっといてもお客さんが感動して帰ってくれそうだもの。
なんて言ったらガイドさんから文句がたくさんくるかな。


早朝のブルーモスク。私と母と掃除機をかけているおじさん、3人だけ。朝日を浴びたブルーモスクの美しいこと。

年甲斐もなく学生気分のままだけど、
気付けば自分も33歳になっていて、
当たり前だけれど親も同じだけ歳を重ねている。
今回は父親も来るはずだったけど、体調不良のため来ることができなかった。
いつまでこうやって一緒に旅できるのか分からない。
もしかしたらこれが最後だったかもしれないし、
またどこかへ連れて行ってあげることができるかもしれない。
こうやって貴重な親子の時間をとってくれたひろにも感謝。

いつかまたこうやって一緒に旅に出られるといいね、お母さん。
そして今度はお父さんも一緒に。


歩きまくって堪能したカッパドキア。いつ見ても表情が違うのが素晴らしい。


今回はゴージャスに気球にも乗った。上からの景色もまた爽快。


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