Nov,06,2010

「グルジアは、人が良くて料理がうまい」
それが多くの旅人の共通した意見だった。

でも首都トビリシにいる限り、グルジア人の感じが良いとは正直感じられない。
グルジア人は確かにお洒落だ。ヨーロッパ風の街並みの中で、お洒落な服を颯爽と着こなしている。
でも目があってもにっこり微笑んでくれる人が圧倒的に少ない。
治安はとても良くなったらしいけど、それでもやたら物乞いがいるし、荷物をじろりと見る感じとか、目つきの悪さとか、どことなく柄が悪い感じがして居心地が悪い。

道を聞いても、無視されたり、何だこいつ?とつっけんどんな態度を取られることが多い。
もちろん親切な人もたくさんいて、最終的にはそんな人たちに助けてもらうことになるのだけど、
優しい人々の親切に甘えることにすっかり慣れていた僕らにとっては、ちょっとした衝撃だ。
そして何よりも感じるのが、グルジア人は憂いを秘めた暗い表情をしている人が多いことだ。
16%を越える高い失業率や大国に征服され続けてきた歴史がそうさせるのかもしれないけれど、残念ながらあまり幸せそうに見えない。
という訳で、多くの旅人の意見に反して、残念ながら街ゆく人々の印象はあまり良くない。

でも料理の美味しさについては、もう120%賛成だ。
この国の料理は文句なく美味い。

沢山料理を頼んでみんなでワイワイ。これぞ居酒屋そのもの!

中央アジアみたいに焼いた肉の塊がそのまま出てくるとか、スープにジャガイモがごろりと一つ入っているだけ、なんてことは決してない。
グルジアの料理は味濃い目の居酒屋料理が多いのだけど、
どの料理もちゃんと手間をかけて、色んな工夫と味付けがされている。
たとえばケチャップ一つをとっても、いろんなスパイスや香草が入っているものが出てくるので、もはや「ケチャップ」とか気軽に呼べるものではなく、トマトソースという料理の一つになっている。


居酒屋はいがいと男社会。

そして食堂の雰囲気だって日本人にはなじみが深い。
ビールやワインやウォッカを飲みながら数品の料理をつまむ形式なので、日本の居酒屋文化にとても近い。
こじんまりした食堂で地元の人がわいわいと乾杯を繰り返しながら(グルジア人はなにかと乾杯するのが好きだ)、美味しい料理をつまんでいる。その雰囲気に包まれるだけで嬉しくなってくる。
そしてグルジアは実はワインの発祥の地でもあるので、美味しいワインが安く飲める。
もうグルジアの食事情はいいことづくめだ。

だから毎日新しい食堂を開拓しては、お腹が破裂するぐらい食べまくって、そしてべろべろに酔っぱらって、なんとか宿に帰ってきてはベッドに倒れこんで爆睡する。そんな日々を繰り返している。
ああ、グルジア料理バンザイ。
日本でグルジア料理屋をやれば絶対に流行ると思うのだけど、どこかにあるのかなあ?


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