May,31,2010

メキシコの屋台食に飽きたら、レストランに行こう。
屋台やメルカドの安くて美味しくてワサワサした雰囲気も大好きだけど、それだけではもったいない。
もちろんレストランといっても、高級な所には金銭的にも精神的にもドレスコード的にも引っかかってしまうから行けないのだけど、僕らが行ける範囲のレストランでも、屋台とは全然違った系統の料理が食べられて新鮮な驚きがある。

特に東西を海に挟まれたメキシコでは、びっくりするくらい美味しいシーフードが食べられる。
カンクン、メリダ、ベラクルスといった海辺の街で食べたシーフードもさることながら、
僕らをノックダウンしたのは、グアダラハラ近郊のトラケパケで食べた魚介のカクテル。
内陸の街なのにシーフード?と思いつつも、ガイドブックで絶賛していたので食べに行ってみたら、
それはもう衝撃の美味しさ。
タコはやわらかくて、エビはぷりっとしていて、ソースもさわやかで・・・
いや、上の写真さえ見れもらえれば、それ以上に詰まらない説明なんて要りません。
ああ、よだれが。


セビッチェという魚介のマリネ。メキシコでは揚げたトルティーヤに載せて食べるのが一般的。

屋台やメルカドでいつも食べている定番料理でも、レストランで食べると一味違うのが楽しい。
特に違いを感じたのはモーレ料理。
モーレは、唐辛子やアーモンド、チョコレートなどからできるモーレソースを使ったメキシコの名物料理。
モーレソースといっても色々なバリエーションがあって、
一番ポピュラーなのは見た目にびっくりの黒いモーレソース。
モーレ・ポブラーノというこの黒いモーレは、外見だけでは全く味の想像がつかない。

モーレ料理が有名なのはオアハカとプエブラという街。
中でもオアハカは7種類のモーレソースがあるなんていうキャッチフレーズがついた街なので、
オアハカを訪れた時は、お手並み拝見とばかりにせっせと食堂街に通っては色々な種類のモーレソースを食べ歩いてみたのだけど、
黒いモーレはチョコレート風味の甘いドミグラスソースって感じだったし、他のモーレもちょっとマイナーチェンジしたくらいで、どれもそんなに美味しいものじゃないなと思っていた。
それでもプエブラを訪れた時は、ここがモーレ発祥の地だというので、折角だからと老舗の有名レストランに行ってみた。


世にも不思議な黒いソース、モーレ・ポブラーノ。このレストランの味は衝撃的だった。

見た目はいつもと同じモーレソース。
でも一口食べたら、今までとは全然違う味でびっくりした。
いったい何がどれだけ入っているのか検討もつかない複雑な味。
最初はチョコレート風味がするのだけど、でも後で結構な辛さがやってくる。
そして黒以外のモーレも、一つ一つ全然違う美味しさがあって、僕らは一気にモーレの虜になりました。
かなり癖がある味ので苦手な人も多いのかも知れないけれど、これぞまさに初めて経験する味。
プエブラを訪れる機会があれば、ぜひお試しあれ。

屋台やメルカドで地元民と一緒に飯をかっくらい、たまにはレストランで洗練された料理を堪能する。
これができるメキシコは、1国で2度美味しい素敵な国です。


エビにタコに魚。むふふな美味しさ。


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