Feb,27,2010

あまりに自転車ネタが少ないので、
この人たちは本当に自転車で旅してるのか?!っていう、つっこみが入りそうな今日この頃。
乗り物にも乗っちゃう“ゆるゆる”チャリダーではあるけど、
走るときはちゃんと走っていますよー。

メキシコに入って、かれこれ650km走っています。
私たちは1日の平均走行距離は8,90km。もちろん登りが多いときはもっと短いし、
追い風で平坦だったらびゅーんと120kmくらい走ったりもしますが、
100km超えると次の日まで疲れを引きずってしまうし、
4日続けて走ると最低1日はぐったりと休みたい衝動に駆られます。
そんなわけで自転車旅をしている人たちの中でも、期間に対してひときわ走行距離が
少ない私たちですが、自転車旅は大好きです。

自転車旅の何が楽しいかって、ガイドブックに載っていないような、観光客がわざわざ行くことも
ないような街で泊まることになったり、道中に色々な地元の人々と触れ合えたり、
美しい景色を二人占めできたり、挙げたらきりがないくらいいっぱいあるけど、
自転車旅でわたしが最も好きな点は、考える時間が果てしなくあることかもしれないって
最近気がついた。


ユカタン半島でよく見かける自転車。人を乗せたり、農作物を載せたり、なかなか便利そう。

一日5,6時間はこいでいるわけだけど、3分の一くらい、いや4分の一くらいは
ひろと喋っていたりするけど、他の時間はただひたすらぼーっと考え事をしている。
一日のうち4時間も考えごとをする時間があるっていうのは意外と貴重なことな気がする。
一日4時間もぼーっとしていたら、誰に咎められるでもないけどきっと罪悪感が湧いてくる。
でも自転車旅のいいところは、なんたって足は動かしているし、確実に移動しているし、
体は疲れてくるし、サボってる感が全くないのにぼーっと考えごとに没頭できるところ。


ユカタン半島の田舎町の家。どの家もドアを開けるとすぐにハンモックが掛かっていてかわいい。

まぁ考えごとっていったって、大したことを考えているわけではないのだけど、
今まで見てきたもの、見てきたこと、出会った人々のこと、
いろんなことを頭の中で整理してみたり、未来に思いを馳せてみたり。


こういう風にみーんな手を振ってくれる。嬉しいんだな、こういうの。

自転車旅って楽しいことのハイライトばかりを人に伝えるし、
実際記憶に残ってる部分は楽しいことばかりだから、
どんだけハプニングや楽しいサプライズ続きな旅なんだって思われがち。
でも実は結構地味なところも多くて、
ただ単調な道を何日も延々とこいでいたり、
向かい風に押しかえされながらひぃひぃと言いながらこいでいたり、
雨の中、自分の自転車のはねかえり泥水を顔に浴びながらこいでいることだってある。
汗をびっちょりかいてもシャワーを浴びれないどころか手も洗えないことだってあるし、
喉がカラッカラでも冷たい飲みモノにありつけない日だってある。
そんな日もあるから、晴れている日が嬉しかったり、
追い風のありがたみが分かったり、シャワーの気持ちよさに感動したり、
冷たい飲み物をゴクゴクっと飲んで眉間がキーンとくるのが辛いんだけどちょっと嬉しかったり、
単調な道の途中に現れたのどかな村の人々の笑顔の声援がもの凄く嬉しかったり。
そんな小さな幸せに気がつける。
それも自転車旅のいいところ。

自転車にのっかると、なんだか謙虚な気持ちになれます。
お試しあーれ。


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