Jan,24,2010

いやあ、食べるものがない。
毎日100km近く自転車を漕いでいるというのに、僕らが食べているのはパンばかり。
別にお金をケチっている訳ではない。むしろ僕らは食べ物には全然ケチらない方だと思っている。
ケチっているのではなくて、パン以外にオプションがないのだ。
恐るべし、キューバ。

社会主義国家キューバには、どうやら外食という文化はないようだ。
一応レストランもあるのだけど、外国人しか相手にしていない所ばかりで、入る気にならない。
ストリートフードを探して街を散々歩きまわっても、あるのはパン屋とピザ屋とケーキ屋だけ。
ピザといってもチーズしか乗っていないから、結局パンを食べているのとあまり変わらない。
ケーキはかなりドギツイ色をしていて、さすがに食べる気にならない。
だから僕らが食べているものは、結局いつもパンばかり。
朝はパン、昼もパン、自転車を漕いでいてもパン、街で休憩していてもパン。
田舎の村ではそのパンすらなく、食べるものが何も手に入らないことだって多い。
こんなに力が出ない自転車旅も初めてだ。


キューバのピザにトッピングを期待してはいけない。普通に美味しいのだけど毎日食べるのはきつい。

夕食になるとオプションが一つ増える。
キューバでは、ホテルではなくて政府公認の民宿に泊まることが多いのだけど、
その民宿で夕食をオーダーすることができるようになる。
ちゃんとサラダから始まって(ああ野菜だ!)、食べきれないくらいの美味しい料理が出てくる。

でも何か違う。
国の相場からすると民宿の夕食代がやけに高いからか?
パン1個1円、ピザ1枚20円のこの国で、民宿の夕食は一人800円もする。
いや、社会主義国家なんだし、この程度の外国人料金は覚悟していた。
それに、しつこいけれど食べ物にケチる方ではない。

でも何かが違う。
地元の人と同じ空間で同じものを食べるのが、僕らの好きな旅行のスタイルなのに。
そうだ、民宿で二人っきりで夕食を食べているのは、僕のイメージしているキューバ旅行じゃない。


民宿の夕食は別世界に来たかのように豪勢。さすがにこんなに食べられません!

じゃあ地元の人と同じものを食べにいこう!と街に繰り出してみても、
結局パンとピザしか発見できず、ビールとピザを買って、悶々としながら宿に帰ってくる羽目になる。
もう街で食べ物を探すのが苦痛だ。

これが社会主義国家キューバの現実なのか。
そういえば、街のマーケットに並んでいる食材は、種類も量も、超がつくほど少ない。
いったいキューバ人は、何を食べているのだろう?


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