ラリベラを離れ、北部のティグレの岩窟教会群に向かいました。
朝6時にラリベラを出発したバスは、ガタガタでクネクネの激しい山道を延々と走る。
幸い今回は故障もなく、午前11時に幹線道路と合流するウォルディアという街に到着。
ここから次の目的地メケレまでは、5、6時間程度。
普通に考えれば、今日中にメケレに到着できる距離だ。
ところがところが、
エチオピアのバスは、近距離バスを除けば、どの路線も朝6時に一斉に出発するのです。
朝6時(エチオピア時間で午前0時)に、エチオピア全土で一斉にバスが動きだす。
それを頭の中で想像してみるとなんか楽しいけど、
実際に移動する身になってみると、こんなに理不尽なことはない。
だって、午前11時だよ!今出発しても日暮れ前に次の街に到着できるんだよ!
何でバスがないの?何でこんな何もない街に泊まらなければいけないの?
もしやこれはホテル業界の陰謀か?
何とか移動してやろうと、3時間ほどヒッチハイクを試みた。
バスを見つけてやると寄ってくるブローカーもいたので、そいつにもお願いした。
だけど、待てど暮らせどバスは来ない。
ブローカーが見つけてきたのは、到底今日中には到着できそうにない4tトラックだった。
そんなのに乗った日には、どんな所で夜を明かすハメになるか分かったものではない。
トラックは嫌だと拒否していたら、そのうちブローカーも諦めてフェイドアウトしていった。
はあ、やっぱり泊まりか。なんて理不尽なんだ。
結局その日は諦めて宿泊した。
翌朝また5時頃に起き、通りすがりのメケレ行きのバスを捕まえてそれに乗り込む。
そしてまた、ガタガタでクネクネの激しい山道を延々と走り、
7時間近くかかってメケレにようやく到着した。
目指すティグレ岩窟教会群まではあと少し。
だけど教会群は辺鄙なところにあるので、そこへ行くには車をチャーターする必要がある。
そこでメケレに到着するや、さっそく車の手配に駆け回ったのだけど、
ミニバスをチャーターして1日500ブル程度が相場と聞いていたのに、
ツーリストインフォメーションで紹介してもらったツアー会社が提示した額は1300ブル。
500ブル(約4500円)でもエチオピアの物価からすればべらぼうな値段設定なのに、その1300ブル(約1万1700円)って何だ!
ここから更に北のウクロという街に行けば、もう少しまともな値段で車を探せる可能性もあるのだけど、ウクロ行きのバスはすでに終わっているし、車探しだけに何日も潰すのは勿体ない。
秘密兵器ゲラルタロッジで心も体もリフレッシュ
でもここまで来て諦める訳にはいかない。
僕らには秘密兵器があった。
それはメケレから更に北上したハウゼンという村にあるプチ高級ホテル。
ラリベラで出会った旅人から、そこなら1台550ブルで借りられるという情報を得ていた。
早速ホテル電話してみると、確かに一台550ブル、しかも4WDだ!
さらに6月からローシーズンプライスになっていて、二人で1泊400ブル(約3600円)で泊まれるらしい。
お!これならプチ高級ホテル御一泊代を足しても、メケレからチャーターするより安い。
連日移動を続けていた僕らにとって、これは天の恵み、まさにアメの到来だ。
ここは「え~一泊に400ブルも~?」とエチオピア価格で考えるのはやめて、
「えっ!プチ高級ホテルに一泊3600円で泊まれるの!?」と日本価格で考えよう!
素敵なバンガロー。これが3600円と考えれば安い!
翌日、三日連続で朝5時に起きて公共バスに乗り込み、
プチ高級ホテルに色褪せたTシャツと埃だらけのバックパックで到着した僕ら。
ホテルのマネージャーは僕らの場違いな汚さに明らかに困惑し、しかも公共バスで来たと聞いてやたら驚いていたけど(きっと公共バスで来る人なんていないのだろう)、
温かく快く向えてくれた。
そしてこの荒野にぽつんと佇むプチ高級ホテル「ゲラルタロッジ」は、まさにパラダイス。
新婚旅行でも泊まったことがないような素敵なバンガロー、ティグレイの荒野を一望できるロケーション、センス溢れる内装、美味しいイタリアン料理、たっぷりと出るお湯(しかもバスタブ付)、毎晩ジェネレーターで電気もつく。
いったいここはどこだ?本当にエチオピアか?
その日、エチオピアに来て初めて、ノミや南京虫を心配することなく、バスに乗るために夜明け前に起きる必要もなく、心ゆくまで爆睡出来ました。
ああ、心も体もリフレッシュ。ありがとうゲラルタロッジ!
そしていよいよティグレ岩窟教会群へ!
ホテルの敷地内にある丘から。ゲラルタの荒野を見下ろすロケーションが最高。
********************お知らせ********************
エチオピアのPhotosをアップしましたので、是非ご覧下さい。
→Click Here
なお、私たちは無事エチオピア旅行を終えて現在タンザニアにいますが、
ブログはしばらくエチオピア編が続きます。