Jun,28,2009

アフリカの先住民国家で唯一植民地化されなかった国、エチオピア。
とはいうもののイタリアに6年間ほど統治されたことはある。
イタリア統治の名残としてか、首都のアジスアベバはもちろんのこと、
結構な田舎の小さな食堂でも立派なエスプレッソマシンがあったりする。

アジスアベバにはカフェも多い。
ケーキ類も日本のレベルには及ばないけど、
東アフリカのケーキ類とは比較にならないくらい、美味しい。
ショーケースにティラミスが並んでたりするカフェを見つけた日は、
何だかそれだけで嬉しくなったりもする。

コーヒーも美味しい。
ちゃんとバリスタがいるカフェも多い。
こっちに来てからのお気に入りはマッキアート。
ミルクの入ったコーヒーは苦手であまり日本では飲まなかったけど、
こちらでは毎日何杯も飲んでしまう。
きっと体がカルシウムを欲してるのかも。

マッキアートやエスプレッソも人気だけど、
こちらは伝統的なコーヒーもある。

コーヒーセレモニーでいただくコーヒー。
家族と、友人と、通りがかった近所の人々と一緒にいただく。
もちろんアジスアベバのような大都市では機会も少なくなっているのかもしれないけど、
地方では1日3回このようなスタイルでコーヒーをいただくのは珍しいことではないという。

実際、民家や商店をちょっとのぞくと、、コーヒーセレモニーのセットが入口近くに用意されていたことが多かった。
泊まった宿でも宿泊客にふるまうでもなく、従業員たちが自分たちのためにコーヒーセレモニーを行ってコーヒータイムを取っていた。

コーヒーを炒り中。香りがたまらなくいい。

自然の中を演出するために、草を刈ってきて、セットのまわりに敷き詰めたり、花を飾ったりする。
乳香をたく。
コーヒー豆は小さなフライパンで生豆から炒る。
炒り終えた豆の香りを楽しんでもらえるように、一人一人に順番に回して嗅いでもらう。
それからすり鉢に入れてすり棒で叩いて挽く。
トントンと挽きはじめると周りがなんとも言えない、いい香りで包まれて、
深呼吸をしたくなる。
小さなひょうたんのようなポットに水を沸かし、挽いたコーヒーを入れる。
通常3杯目までふるまわれて、だいたい2時間以上はかかる。

コーヒーセレモニーがどこか懐かしいままごとのようでもあったりするのは、
コーヒーセレモニーで使う、火鉢だったり、コーヒーを淹れるポットであったり、
コーヒーカップやコーヒーカップなどを置くお盆のようなテーブルのようなもの全てが
小さくて可愛らしいからなのかもしれない。


すり棒は金属製でかなり重い。上から叩き潰すようにするのだけど、結構難しい。

エスプレッソカップよりも小さいコップにスプーンに2,3杯の砂糖を入れてくれるもんだから、
甘いったらありゃしないけど、特に1杯目のコーヒーはとっても濃くて美味しい!

ゆったりとお喋りしながら3杯のコーヒーをいただく、
そんなのんびりとした時間や、コミュニケーションのとり方は1日に3度とまでいかなくても、
1日1回くらい自分の生活のなかにもあってもいいな、なんてちょっぴり思う。
でも、これを1日3回やるとしたら、いつ働くんだい?エチオピア人。
そんな疑問を持つようじゃ、まだまだ人生にゆとりがないんですかね?


コーヒーのつまみにポップコーンがよく出される。


それぞれの家や店によって細かいところは変わるけど、入れてもらったコーヒーは本当にどれも美味しかった!


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