Jun,16,2009

無事にトレッキングを終えてデバルクという麓の街に到着した僕らは、
そのままバスに乗り込んでゴンダールまで戻ることにしました。
いかにも虫がウヨウヨしていそうなバスの座席を何となく眺めていたら、
なにやら南京虫らしき茶色っぽい虫が蠢いているのを発見。
慌ててナイロン製のレインパンツに履き替えて、息を潜めてじっと出発を待つことに。

待つこと1時間弱、ようやく出発したバスは、
一緒にトレッキングをした仲間たち7人と沢山のローカルを乗せて、一路ゴンダールへ。
ところが、僅か30分後、バスは弱々しい悲鳴をあげながらストップしてしまった。
そして、これがエチオピアンショータイムの序章だった。


北部エチオピアの中で一番ひどかったバス。レインパンツと虫除けスプレーで対抗。

バスが停車した場所は、たまたま村の学校の近く。
早速、村中の大人や子供がワラワラと集まって、バスの修理を飽きずに眺め始めた。
みんなよっぽど暇なんだろうか。
僕らはパンクかね~なんて言いながら、見物客の写真を撮って暇つぶしをしていたのだけど、
30分ばかり経っても一向に動く気配がない。
そればかりか、運転手がエンジンルームを開けてガチャガチャとやり始めた。
これはちょっとやそっとじゃ再開しそうにない。
そこで僕ら7人は、他のバスを捕まえてそっちに乗り換えようと、バスの外に出てみた。
いや、”出てみた”のではなく、うっかりと”出てしまった”のだ。


バス修理を眺める人々。よくもまあ飽きずに眺めていられるものだ。

僕らがバスを降りるや、修理見物していた村人たちの関心は、一気に僕らのもとへ。
僕らはあっという間に何十人という村人たちに囲まれてしまった。
そして村人たちは、何をするわけでも、何を話しかけるでもなく、
ただひたすら、僕らをジロジロと眺め始めたのだ。

村人たちの無遠慮なギョロギョロ視線が痛い。
珍しい発見といった風の彼らの視線は、とても人間を見ているという感じじゃない。
だけど、この僕らの置かれているシチュエーションはかなり笑える。
ひょっとして僕らは今、動物園の動物状態じゃないか?
そうか、動物園の動物たちは、こういう視線にいつも晒されているのか。
動物の気持ちを悟った僕は、ふと、アフリカを自転車で走った友人のアドバイスを思い出した。

「アフリカで村人に囲まれるようなことになったら、地面に線を書いてこれ以上入るなと言えばその線から入ってこなくなります。疲れた時にどうぞ。」

これはまさに、今がチャンス!
さっそく地面に線を書いてそこから村人たちを追い出してみたら、、、


地面に書いた線に注目。みんな一線を越えないように必死。

なんと、全員がちゃんと線を守ってそれ以上近寄って来なくなった!
しかも、線の意味をわざわざ周りに説明し始める人まで登場。
知らずに線の中に入ってきた子供は、線に気がつくや慌てて線の外に逃げ出した。
大人がふざけて子供を中に入れようとすると、子供は泣きながら必死に抵抗していた。
これはやばい、楽しすぎるぞ、エチオピア人。

そんな暇つぶしをしていたら、ようやく乗り換えられそうなバスがやってきた。
さっそく7人で手分けをして、荷降ろし組、値段交渉組、席確保組に別れて、行動開始。

僕ら荷降ろし組は、屋根に載せていた荷物を降すためにバスのハシゴに登ろうとした。
その途端、村の大人たちがハシゴに群がってきて、先を争うようにハシゴに登り始めた。
少しでも手伝ってチップを要求しようという魂胆が見え見えだ。
おいおい、分かりやすすぎるぞ、エチオピア人。

その手には乗るかと、群がる大人たちを追い払い、はしごを登り始めた大人を引きずり降ろし、
その傍らで屋根から投げられる荷物をキャッチしたりと、てんてこ舞い。
そして、僕らが荷物を無事キャッチする度に、背後から大歓声が上がる。
まるで、餌をナイスキャッチしたアシカか猿の気分だ。

ようこたち席確保組は、新しいバスのドアを開けてもらえず、すっかり途方にくれていた。
何でもバスに元から乗っていた乗客が、これ以上混むのが嫌だからとバスの鍵を閉めたらしい。
、、、、子供すぎるぞ、エチオピア人。


新しいバスは予想通りのめちゃ混み。早くついてくれ~

てんやわんやのまま、荷降ろしも終わり、値段交渉も円満にまとまり、なんとか座席も確保し、
ようやく新しいバスは出発。
ところが、走り出して間もなく、まとまっていたはずの値段問題が再度勃発。
もうすぐ日暮れだというのに、バスをわざわざ止めて運転手が延々と値段交渉を始めた。
そもそもローカルたちは追加料金を払っていない。ファランジ(外国人の事)だからってこれ以上ボッたくるのは止めてくれ、とこちらも切れ気味の交渉。
ああ、早く帰ってシャワーを浴びたいのに。

結局、ゴンダールに着いた時には日が暮れていた。
ああ、疲れた。でも何はさておき、数日ぶりのシャワーだ!

・・・と思ったら、今日は停電でホットシャワーが出ないらしい。
おいおい、そんなオチはいらないのに。
これじゃまるで映画かコントのようだ。
なんて突っ込みどころ満載なんだ、この国は!


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