ウガンダって言ったらラフティングかマウンテンゴリラかというほど、
ウガンダはラフティングが有名。
なかなか素人では行けないようなグレード5のような大爆流を
ド素人の私たちでもラフティングできると聞いたら、それは行ってみるしかない。
この激流はまだ午前の部。この先々にもっと凄いのが待ってる。
この10年くらい何度もホワイトウォーターラフティングをやってみたい
と思っていたのにチャンスがなかったのは、
きっとウガンダの激流で初ラフティングをすることが運命だったのかもしれない。
何でも初めての感動は大切。
山を登るのでも、スキーをするのでも、カヤックをするのでも、
何でも新しいことをするときは出来るだけ感動的で衝撃的な場所を選ぶのがいい。
そのアクティビティーが凄く好きな人と一緒にやるのもいい。
“初めて”が感動的だとそのアクティビティーが好きになる。
中途半端な所でやると「ふーん、こんなもんか」って終わってしまったりもするから、
せっかくの新しい出会いが勿体ないって思う。
もしラフティングに興味がなくても、
ここウガンダのジンジャという街から8km入ったところにあるブジャガリフォールズは、
激流を見ながらノンビリするのには素敵なところ。
目の前の激流を滑り落ちていくラフティングボートを見てるだけでもドキドキできる。
そしてきっとそれを目にしてしまったら、
「経験がなくったって誰でも出来るから大丈夫!」
という言葉を信じてやってみようという気になってしまうに違いない。
私は好奇心は人一倍のくせにかなりのビビリ。
それにドン臭いから新しいことをするときは人一倍手間取る。
だから新しいアクティビテイーを始めるときは結構ナーバスになる。
それでも今回は得意な”水”相手のアクティビティーだからまだ少し安心。
とはいえ普段日本語ですら言われた言葉通りに体を動かすことは難しいのに、
英語で言われると反応がもっと鈍る。
私は本当にあの激流の中でサバイブ出来るのだろうか。
そんな心配はよそにラフティングボートは流れ始めた。
キャンプサイトからの穏やかなナイルの景色。
午前中は練習がてらグレード3、4の中流の滝をいくつか通って,
午後にビッグなグレード5を下るというプラン。
確かに午前中は足慣らし程度でまだまだ噂の激流をラフティングをしている感じがしない。
ノンビリ川下り中たまにドキドキが混ざる感じ。
ナイル川源流はずっと流れが速いわけではなくて、ところどころに激流が待っている。
激流と激流の間は穏やかな湖のようなところもある。
地元の人々が洗濯や水遊びをしていたりしてホンワカしていていいのだけど、
ラフティングにはちょっと間延びしてしまうところもある。
午後に入って午前より大きな激流を下り始めた。
2度ボートから吹っ飛ばされた。
ライフジャケットを着てるから、すぐに水面にポコッと顔を出すことが出来るし、
セーフティーカヤックがすぐに助けに来てくれるから安心。
それでも激流の中を体ひとつで浮かんでると川の流れの速さをボートに乗ってるよりも
何倍も何倍も感じれて、改めて川は怖いなぁと思わされた。
これは凄かった最後のビッググレート5。写真では全然凄さが伝わらないのが残念。
ゴォーゴォーと遠くからライオンの唸りのような音が聞こえてきて、
「この先はグレード6の滝がいくつかあって、私たちじゃ通れないから1回降りて
少し歩いてそこから激流に入るよ」
とガイドに言われて陸にあがって見えてきた激流に、
みんな口がポカーンと開いたまま動けなかった。
「ウォーー」と叫んだ声さえもかき消されるほどの大爆音で、目の前を大激流が通過してる。
これは凄い、本当に凄い。
こんな激流を見たのは生まれて初めて。
ここをボートが通るのは無理だ、無理だとドンドン先へ歩いていこうとしたら、
ガイドに止められた。
「へっ?」と思っていたのもつかの間、
この激流の途中からナント私たちのボートもラフティングを始めることが分かった。
同じボートメイトの女の子は他のボートが大激流に飲み込まれていくさまを目の前にして怖くなってしまってギブアップしてしまった。
その気持ちが痛いほどよく分かるくらいすごい激流でもあるし、
これをセーフティーカヤックやガイドと共に下れるのはものすごいチャンスでもあり、
そのために高いお金を払ったのだという気もした。
そしていざ大激流へ。
陸の上からですら生まれて初めてみるような激流の中、、
水と同じ目線から渦巻く水を眺め、うねりや速さを体感した。
必死にパドルし、無我夢中でボートにしがみつく自分と、自分を取り巻いている凄まじい光景をスローモーションで眺めてる自分と2人の自分がいたような気がした。
この旅2度目のアドレナリンが大放出された。
この最後の大激流までは、ラフティングは楽しいけどこんなもんかと思っていたけど、
最後の最後でやられた。
見事にやられた。
やっぱり初めてのアクティビティーは感動的なところでやるに限る!!
そう思った初ラフティング体験でした。