Feb,03,2009

地中海沿岸からバスで内陸に入っていくこと数時間、
木も、草も、そして起伏さえもない砂だらけの風景が延々と続く砂漠の中に、突如として現れるオアシス都市、スィーワ。

スィーワオアシスに住むスィーワ人は、とても穏やかで、全てがとってもスロー。
アラブ系エジプト人の陽気さはないけど、逆にエジプト人のいい加減さもない。
お店ではボッタくろうとする気配を一切見せず、逆にちょっとオマケしてくれたりもした。
カイロ、ルクソール、アスワン、アブシンベルと、
有名どころの観光地を巡ってきた僕らにとっては、買い物をするだけで何だかホッ。


4輪駆動のスーパータクシー?Welcome to Siwaの文字に心が洗われる。

この町の主要交通手段はロバタクシー。かなり小さな子供たちでも、ここでは立派な運転手。
かろうじて歩くよりは早いかな?というスピードで、オアシスの中をノンビリと行きかう。

ところで、ロバは世界中どこに行っても人間に酷使されている。
可愛そうなドンキー君たちは、いつも重たい荷物を持たされた挙句、容赦なく鞭でピシピシ叩かれている。
あの悲壮感たっぷりの泣き声を聞く度に、生まれ変わってもロバにだけはなりたくないと思う。


何世紀も前から続いてそうな風景。このオアシスには70万本ものヤシの木が生い茂っている。

一周5分程度のとっても小さな町の中心から一歩外に出ると、
あれ、ここも21世紀だよね?といった感じのノンビリした風景が広がる。
生い茂るナツメヤシ、土で出来た家々、ちょっとシャイな感じで声をかけてくる子供たち。
僕の大好きな本”アルケミスト”の中に、主人公がオアシスで暮らす描写があるのだけど、
この町はそのイメージにぴったりで、僕が持っているオアシスのイメージを、そのまま現実にしたような町。

本当に小さな町で、砂漠ツアー以外にはコレといったアトラクションはないけど、
とても心地よくてホッとする町です。


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