エチオピアは他民族国家で、90近くもの民族が住むという。
その中でも、南部エチオピア、オモ川流域は少数民族の宝庫。
それぞれの民族が独特の文化を持ち、伝統的な暮らしをしている。

こんな感じで突然何もないところでバスが壊れちゃったりもする。
このオモ川流域は、エチオピアの中で一番楽しみにしていたエリア。
北部エチオピアなんてオマケで周ったようなものだったのに、意外や意外、
楽しすぎたものだから、南部を楽しみにしていたことすら忘れそうになっていた。
首都アジスアベバから、辛いバスの移動で丸2日。
オモ川流域の起点になる町、ジンカへ向かった。
なんで、こうエチオピアの移動は辛いんだろう。
ジンカに着いただけで、もう力尽きてしまいそうだった。
でも、こんなところで力尽きてる場合じゃない。
ジンカまでは公共バスがあるのだけど、
そこからは自分たちでなんとか足を探さなくてはならない。
定期的に中型トラックは走っているということだけど、
基本的には外国人がこのトラックには乗ってはいけないことになっていて、見つかれば運転手が高額な罰金を払わなくてはならない為に、トラックに乗せてもらうのを断られたり、乗せてもらえるとしても、かなりボッタくられるという。
それに、ひどい悪路をトラックの荷台に立って7時間も8時間も乗って耐えられるような歳でもない。

ジンカの土曜日マーケット。マーケットで買うものはあまりないけど、ぼーっと見てるだけでも楽しい。
ジンカへ来る前は、オモ川流域は交通の便が悪いといっても、
それなりの観光地ではあるし、車をチャーターした外国人旅行者がいるだろうし、
私たちのようなバックッパッカーもそれなりに居るだろうから、
困ったらジンカで車を借りてシェアすればいいかな、くらいに思っていた。
が、時期が悪いのか、運が悪いのか、
私たち以外の旅人がいない。
ジンカといったら土曜日のマーケットが有名なのに、
土曜日に町中を探しても、外国人観光客はさっぱりいない。
なーんてこった。
途方に暮れた。

ムルシ族の男女。女性は下唇にお皿をはめることで有名。写真左の女性はお皿をはずしてるが下唇が伸びている。
更に砂入りインジェラが私たちに追い討ちをかけた。
砂入りインジェラとは、その名のとおりインジェラに砂が混じっていて、
噛むたびに、ジャリジャリというひどい食感に気が狂いそうになる。
全くもって食が進まない。
何故か、このオモ川流域のインジェラには砂が入っている。
朝も昼も晩も砂入りインジェラだった。
食事タイムは憂鬱だったし、
人生で初めて、お腹が空くとブルーになった。

左に立つのは、木製の枕を片時も手放さない、バンナ族の男性。
ジンカ2日目にして、もうアジスアベバに帰りたくなった。
楽しみにしていたジンカの土曜日のマーケットも期待以上のものではなかったのもあった。
帰りたくなっても、アジスまではまた辛いバス2日間の旅が待っている。
「もう嫌だ、もう嫌だー」って叫んでしまいそうだったけど、
もともと気の進まないひろをジンカに連れてきたのは私であって、
私が愚痴をいうわけにもいかない。
ひろはもう喉まで出かかっている愚痴を出さないように堪えてくれてる。
ひろのそういう気遣いのお陰で、いつも爆発せずに済む。

こういう民家でも花柄のお盆が出ているところはインジェラ食堂。
気持ちに余裕が出来たら、いい話が舞い込んできた。
同じ宿に泊まっている中国人ビジネスマンが、私たちの行きたい村へ、私たちの行きたい曜日に行くという。しかも翌日にはジンカに戻ってくるから往復とも乗せてくれるという。
それにその晩は、砂がかなり少なめなインジェラを出してくれるレストランも発見した。
そうそう、その調子。
きっとこのエチオピア南部の旅だって、北部に負けない素晴らしいものになるはず。
やっと希望が見えてきた。


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