Jun,20,2012

「あと1年しかないし、いまさらねえ・・・」
最近、僕たちの会話に頻繁に出てくるフレーズだった。

4年半の旅もあと残り1年を切った。
旅の時間も4分の3が過ぎ、旅も後半というより終盤に差し掛かってきた。
そして「もう終盤かあ。」と思い始めると、「もうあまり時間がないし、今更新しいことを始めるのはねえ。」と、ついつい新しいことを面倒くさがっている自分に気がつく。

そういえば20代のころ3か月間旅をした時も、「あと1週間じゃどこにも行けない」とか言って、無意味にグダグダとしていたことがあった。
どうやら、旅の期間が4年半だろうと1年だろうと1週間だろうと、人は同じような事を考えがちなようで、「旅の終盤」という言葉のマジックに惑わされ、ついつい「ううん、いまさらねえ。」と思ってしまう。
「いいなあ、あと1年もあるじゃん、僕はあと3か月しかないのに。」
「あと3か月もあるんだね、私はあと2週間しかないのに。」
なんていうのは、旅人の間で頻繁に交わされる会話だ。

でも考えれみれば、あと1年もあるのだ。
旅という自分が大好きなことに1年間も没頭できる幸運な人が、世界中にどれだけいるというのか。
3か月といえば「そんなに長い旅を!」と羨ましがられたり呆れられたりするのに十分な長さだ。
2週間の旅なんて、日本ならハネムーンでもなかなか行けない長期間の旅だ。
あと1年、僕らには「超」を何個つけても足りないくらい、長く幸せな旅の時間が残されているのだ。
この幸運で貴重で大切な時間を「いまさら」なんて気持ちで過ごすなんて、もったいなさすぎる。

「もう半分じゃなくて、まだ半分。」とか「Never too late」とか、昔から色んな形で言い表されていることだけれども、そして頭の中ではきちんと理解してるつもりだけれども、
新しいことに挑戦し続けていくポジティブな気持ちを保っていくのは、本当に難しい。
これはきっと旅に限らず、学校でも仕事でも育児でも同じことなんだろう。
ついつい現状維持に走りがちな自分に鞭を入れて、新しいことに挑戦するワクワクした気持ちをいつも忘れないようにしたい。

ようこに任せっきりの料理や写真を教えてもらうのも、新しい言葉を勉強し始めるのも、絵を描き始めるのも、何を始めるのも自由だし、時間はたっぷりある。
まずは小さなことから、毎日ストレッチでも始めてみようかな。

*写真は全てエクアドル、キトの旧市街にあるバシリカ。教会のてっぺんまで垂直なはしごを伝って登れるお薦めの教会です。*


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