Feb,21,2012

ブラジルは広い。
なにせアメリカ本土と同じくらい広いのだ。

そんなブラジルを自転車で走り切るのは時間的に難しいし、そもそもブラジルを端から端まで走破することを想像してみても、心はいまいち躍らない。。
それにブラジルの見所は全国各地に点在しているので、結局バスや飛行機を活用しないと本当に行きたいところに行けずじまいになってしまう。
ついでに今は雨季だし、それに大都市の治安はとっても心配だ。

初めはどこそこまで自転車で走って、そこに自転車を預けてあそこに行って、今度は飛行機に乗って・・・というハイブリッドプランを必死に考えていたのだけど、どうひねってもしっくりこない。
それに移動の度に自転車をバスに乗せる交渉をするのかと思うだけで、今からため息が出る。

色々考えた結果、自転車はサンティアゴに預けて、ブラジルとベネズエラはバックパック旅にしようということになった。

「走破」よりも「旅」がメインの何ちゃってチャリダーな僕らは、
2009年のエチオピア、2010年のグアテマラ、2011年のBeneluxなど、これまでも度々バックパッカーに転身してきた。
でも今回はこれまで以上に長い。ブラジルとベネズエラを合わせて約3か月の長期バックパック旅になる予定だ。


しつこいようですが、メンドーサのワイン。この写真のワインも下の写真のも1500円ほどながら香りも味も素晴らしく、ワインって本当に美味しいのねと幸せな気持ちにさせてもらえた大好きな銘柄。


アルゼンチンのマルベック(品種)、ぜひぜひ試してみてください。

自転車旅は、ある意味で楽な旅のスタイルだと思う。
ここは行きたい!というポイントを押さえて、それらを大雑把につなげるルートを作ってしまえば、後はそのルートに沿ってひたすら走っていればいい。
もちろん途中でルートを変更したり、寄り道したり、観光したりするけれど、
ほとんどの時間は「次はどこに行こう、何をしよう。」と頭を悩ませる必要もなく、ひたすらペダルを漕いでいればいい。
その途中でどんな出会いがあるか、どんな風景と巡り合えるかは、言ってみればその時の運次第。
何も考えていなくても、事前に情報を集めていなくても、ペダルを漕いでいれば素敵なイベントが向こうから次から次へとやってきてくれるし、それを自分の中で消化する時間はたっぷりある。。
特別なイベントが起きなくたって、自転車を漕いでいるだけで楽しくて幸せなのだから、それはそれで十分に満足できる。
そんな意味では、体をたっぷり酷使する肉体派系の旅だけど、それと同時に頭をあまり使わなくていい非頭脳派系の旅といえるかもしれない。
実際に自転車を漕いでいる時は、ようこが一生懸命ガイドブックやインターネットで情報を集めているのを尻目に、僕は“そんな面倒なことしないで、明日も前に前に進めばいいじゃん。”という良くいえば体育会系、悪くいえば非頭脳系・面倒臭がり系な考え方をずっと通してきたのだ。


強烈な日差し、地面からの熱気、暑すぎて鳥肌が立つくらいだったパラグアイ。ビーチに向かう人々って幸せそうな足取りで好き。

でもバックパック旅ではそうもいってられない。
パッケージツアーのようにイベントがセットされている訳でもないし、自転車旅のようにランダムなイベントに遭遇する確率も低い。
もちろん予期せぬ出会いや巡り合いが旅の醍醐味である点は自転車旅と変わらないけれど、
いつどこで何があって、そこまでどうやって移動してと色々と情報を集めた上で、色々と頭を悩ませながら日程やルートを決めないといけないし、それを毎日、毎週のように続けていくことになる。
さらに基本的には観光スポットを次から次へと追い求めて移動するので、それを次から次へと楽しんでは消化していくだけのハイテンションが必要だ。
もちろん人によって程度の差こそあれども、チャリダーのように“まあ道は続いているんだし、ぼちぼち行こうぜ。”とはいかないのが悩ましい。


暑いパラグアイのマテは冷たいバージョンでテレレと呼ばれる。部活などでお世話になった保冷水筒にコップをぶら下げられるようになっているテレレセットは可愛らしい。


物価の安いパラグアイで、とうとうずっと欲しいと思っていた魔法瓶を買ってしまった。これでマテがどこでも飲めると喜んだのだけど、実は暑い所では氷を買って入れておけば冷たい水がいつでも飲めるという幸せも手に入れられて二度嬉しい買い物でした。

今後の予定を考えると、きっと今回の旅ではこれが最後のバックパック旅になると思う。
自転車旅の“お気楽さ”に魅せられて(毒されて?)、あれこれ頭を悩ますのが億劫になっている僕。
段々と長時間のバス移動が辛い体になってきた僕。
南米一物価が高いブラジルに、カーニバル時期というスーパーハイシーズンに訪れる間の悪さ。
果たしてハイテンションを維持しつつ、バックパック旅を楽しく過ごせるのか、
そんな不安を抱えつつ、ずっと楽しみにしていたブラジル旅行の始まりです。


農業系のお店らしいけど、何の店だろう。かわいい看板だけど、、、。


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