僕らの少し先を走っている友人チャリダーから、ラパスからはラウカ国立公園を経由してウユニ塩湖に向かうというメールをもらった。そのメールには聞いたことのない地名ばかりが並んでいて、どの辺りを走るつもりなのか全く見当がつかない。
そもそもラウカってどこのこと??
ボリビアでは、ラパスからそのまま南下して直接ウユニ塩湖に向かうポピュラーなルートを通るつもりだったのだけど、せっかく不思議な情報をもらったので、試しにインターネットで調べて見ることにした。
するとまあ、世界には実にいろんな場所があるもので、そして世界には実にいろんな人がいるもので、へーこんなところにこんな素敵な場所が!とか、うへーこんな辺鄙な場所を走っている人がいるのか!と驚くことばかりだ。
事前情報なしに未知の世界を走るパイオニアたちの勇気と冒険心には、ただただ感服する。
さらに詳しく調べてみると、そんなマイナーなルートでも詳しい地図から補給情報、GPSデータまで手に入れることができるのだから、今更ながら何て便利な時代なんでしょう。僕らはパイオニアにはなれそうにもなく、人が開拓したルートをただただフォローするだけだけど、それでも、その場所が素敵だったら僕らはそれで大満足だ。
情報が溢れすぎていて詰まらないという人もいるけれど、ちょっと調べるだけで一昔前は知られていなかった場所を安全に楽しく旅できるのだ。
情報に埋もれて頭でっかちになるのは残念だし、求めてもいないのに勝手に情報を詰め込まれそうになるのはうっとおしいけれど、自分が求めれば情報が手に入るというオプションがあること自体はとても素晴らしい事だと思う。
そしてラウカ国立公園は、調べれば調べるほど魅力的だった。
直接ウユニ塩湖に向かうよりも10日ほど長くなるし、深い砂&コルゲーションの悪路が続くし、食料を最大1週間分くらい積み込んでのテント暮らしになるけれど、その代わりに美しい火山、素晴らしい湖、ビクーニャやフラミンゴといった動物たち、3つの塩湖、3か所の天然露天温泉と、素敵なイベントが目白押しだ。
こんな魅力的なルートだったら、少しくらい荷物が重くても、少しくらい道が悪くても大丈夫。
ああ、またまた無性にワクワクしてきた!!
エルアルトからラパスまでは約400m一気に下る。同じ道は戻りたくない!
でもここで“よし、すぐにでも出発だ!”とならないのが僕たちの性格で、
これからのキャンプ生活に向けて、まずは大都会ラパスで束の間の都会ライフを満喫することにする。
ラッキーなことに、ラパスではArthy’s GuestHouse(住所:Av.Montes693)という素晴らしい宿に泊ることができた。
ものすごく清潔だし、とても静かだし、部屋は広いし、くつろぎスペースもたくさんあるし、スタッフは皆程よい距離感を保ってくれる上に英語が喋れて親切で、オーナーは少し日本語も話せるし、バスターミナル近くという立地も良くて、文句のない宿だ。静かな宿だけに一人で泊ると少しさみしいかもしれないけれど、特にカップルには最適の宿なんじゃないかと思う。
一人70ボリビアーノ(≒800円)とボリビアにしては少し高いけれど、逆にいえばたった1600円でこんな素敵な宿に泊まれる街なんて、世界広しといえどもそうそうない。
キャンプ場に4000円も出していたヨーロッパと比べれば、まさに天国だ。
昔だったら“物価の安いボリビアで一人800円も出すなんてありえない!”と考えていたに違いないから、まあ少しは大人になったのかな。
綺麗・快適な素敵宿、Arthy’s Guest House
そして快適シティライフで一番大切なのは食。
ラパスは屋台のB級グルメが美味しいのだけれど、ここは都会ライフらしく美味しいカフェに韓国料理、日本食レストランという超豪華リレーを堪能する。
特にラパスの日本食はクオリティが高くて、久しぶりにものすごく満足した。今まで食べたことのある海外の日本食レストランの中で、一番「日本の味」がするレストランだったんじゃないだろうか。
これぞTHE日本食。この存在感を前に言葉はいらない。
たった2日間だったけど、ラパスで優雅な豪遊生活(?)をして、これで思い残すことはない。
さあ、魅惑のキャンプ生活に出発!