Oct,16,2011

彼女の名前はワラコ。ブタペスト生まれのハンガリーっ子だ。
こんな前髪だけど、決して子連れ狼の大五郎ではない(古すぎ?)。

ペルーでは自転車を漕ぎだす前にワラス近郊でトレッキングをすることにした。
ワラス近郊は世界的に有名なトレッキングスポットで、どうしても行ってみたかった場所だ。
しかも例年9月いっぱいまで乾季だから、僕らがペルーに入る9月上旬はまだまだベストシーズン!
、のはずだった。


街に溶け込むインディヘナのおばちゃんたち。

ペルー行きが間近に迫り、ウキウキ気分でワラスの天気予報をチェックしてみると、
ちょうど僕らがワラスに到着する翌日から天気が崩れ始めるという悲しい予報になっている。
ちょっとちょっと、雨期には1か月も早いんじゃないの。
ようこは恨めしそうに雨男の僕を睨んでいるけれど、多分僕のせいじゃない・・・

サンタクルス谷というワラス近郊の有名なトレッキングコースは、標高4750mの峠を越えるコースだ。そんな標高の高いところで天候が崩れれば、雨どころか吹雪にだってなるかもしれない。
雨や雪で視界不良の中ずぶぬれになって歩いたって、寒くて危なくて辛いだけで全然面白くない。
ここは何としても晴れてもらわなければ。
そこでワラス滞在中に僕らを雨から守るという過酷な任務を背負って誕生したのが、この大五郎ならぬワラコちゃんだ。


ワラス近郊のインディヘナは、帽子のデザインがおしゃれ。

ワラコをかばんに引っさげ、意気揚々と到着したペルー。
さっそくリマの「江田イン」に自転車を預かってもらってワラスへ向かう。
そして快適な夜行バスに揺られて到着したワラスは、朝から雲ひとつない晴天だった。
あれまワラコちゃん、初日から頑張るじゃないの。

ワラスは標高約3000mにあるアンデスの街。
街自体は特に何があるわけじゃないけれども、ヨーロッパから飛んできたばかり僕らにとってはアンデスの風景はどれも新鮮で楽しいものばかりだ。
まず最初に目に飛び込んでくるのが、インディヘナ特有の山高ハット&三つ編み&ふあふあスカートのでっぷりしたおばちゃんたちが街を普通に闊歩していることだ。フレンドリーなおばちゃんたちと挨拶しながら街を歩いているだけで、無性にうれしくてニヤニヤしてしまう。
そして目抜き通りの一本隣が泥だらけの道路だったり、銀行には毎日謎の大行列ができていたり、レストランの従業員がテキパキと一生懸命働いているのに物凄く効率が悪かったりと、整然としているんだかカオスなんだかよく分からない街の風景も、突っ込みどころ満載で愛おしい。
やっぱり南米に飛んできて正解だったなあ。


高度順応を兼ねて、標高4450mにある湖へハイキング。

ワラスでは街でゆっくりしたり近くのチューラップ湖に日帰りハイクをして高度順応した後、2,3日後にはトレッキングに出発するつもりだった。
でも、肝心の天気が良くない。
朝はそれなりに晴れるのだけど、午後になると雲と強い風が出てきて、そして3時過ぎには雨が降り出す典型的な雨期の天気が続いている。
そのうち朝も曇りがちになってくる始末。
おいおい大五郎君、どうなっているんだね。


想像以上に美しい湖面に大満足。こんな美しい場所に気軽に来れるなんてワラスはやっぱり最高だ。

いつまでも曇り空ばかりを眺めている訳にもいかない。もう明日はワラス5日目だ。
天気予報を3つも4つもネットサーフィンしては、どれもこれも雨予報だらけで凹んでいたのだけど、ようやく1つだけこれから天気が良くなっていくという予報を見つけ出した。
こうなれば都合のよい天気予報頼み・晴れ女ようこ頼み・ザンギリ頭のワラコ頼みだ。
明日、サンタクルス谷&ラグーナ69への4泊5日トレッキングに見切り発車することにした。
がんばれワラコ、そのザンギリ頭の威力を見せてやれ。


雨はいらない。ワラコがんばれ!


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