Jul,03,2010

中国・カザフスタン国境の激烈さは、もう思い出したくもない。
あそこには「列に並ぶ」とか「秩序」とか「順番」などという言葉は存在しない。
狭い入口に人々が殺到し、悲鳴と怒号と賄賂が飛び交う悲惨な空間。
あと少しで、自転車が人の圧力で壊れていたか、ようこが割り込む人々にキレて暴力事件を起こしていたことだろう。
あんなにキレたようこを見たのは、たぶん初めてだ。

ボロボロになりながら国境を越えると、全く違う世界が広がっていた。
国境を越えるだけで、ここまで違う文化圏に突入できる場所なんて、そうそうない。
あの国境は単に中国・カザフスタンの国境ではなく、アジア圏とロシア圏を分ける境なのだ。


馬が似合いすぎる景色。

まず景色が全然違う。
とにかく見渡す限りの大草原。
最初のころは道路脇に電柱が立ち並んでいたけど、そのうち電柱もなくなって人工物が一切見えなくなる。
北海道すら小さく感じるこの広大なスケール感。
そうそう、この“大草原の小さな私”状態に浸りたくて、カザフスタンにやって来たのだ。
新緑の気持ちいい季節も重なって、テンションは最高潮。
もう最高の気持ちよさだ。

そして街の雰囲気も違う。
建物の感じがアジア風からヨーロッパ風になって、
写真で見るヨーロッパの社会主義国の街並みの様な、古ぼけて寒々しい感じの建物が増えてきた。
何より一番違いを感じるのは、漢字が一切姿を消してキリル文字にとって変わったことだ。
アルファベットに少し似ているけど全然違うキリル文字には、慣れるまで苦戦が続いた。
キリル文字で書いてある看板を見ても、果たして何のお店だか全くアイディアが浮かんでこないし、
試しにアルファベット風に読んで見ても全然通じない(例えば、НАРАと書いて奈良と読みます)。


ある村の宿。カザフ語では宿って書いてあるのだけど、最初はさっぱりわからない。

ロシア語やカザフ語にも大苦戦だ。
最初の街に着いて、さあ宿を探そうと思った時、「宿」という単語を知らないことに気が付いた。
人に聞こうにも英語も中国語も通じないから、ガイドブックに載っている数十個の単語とゼスチャーだけで何とか会話をする。
ここまでチンプンカンプンな状況に置かれるのも久しぶりだ。
でもカザフ人はとても優しい人たちで、こちらの意味不明なロシア語にもちゃんと付合ってくれる。
道を聞けばそこまで連れて行ってくれるし、お店に入れば周りのみんなが助けてくれる。
みんな本当に親切で、そして明るい人たちだ。
カザフスタンは数日走るだけの予定なのだけど、それでもこの国を走ることにして良かった。
カザフスタン、ハラショー(good)!


ロシア語はさっぱり分からないけど、カザフ人はとっても親切で笑顔がいっぱいで嬉しい。


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