Sep,24,2009

旅行にたった1冊だけ本を持っていけるとしたら、迷いなく選ぶ1冊の本がある。
それがこの小説、
「アルケミスト 夢を旅した少年」(パウロ・コエーリョ。山川紘矢+山川亜希子=訳。角川文庫)

始めてこの本に出会ったのは、2002年にチベットを自転車で旅したときだった。
そして今回の旅に持ってきたのは、ようこが2003年に僕にプレゼントしてくれた本だ。
もう6歳になるこの単行本は、モザンビークで強盗に奪われて一時期手元から離れてしまったのだけど、奇跡的にも僕の元に戻ってきてくれた。

もうこの本を何十回読んだか分からない。
だけど、さーっと流し読みをしても、この本は何もメッセージを残してくれない。
本当に自分にとって必要な時に、ゆっくりと読むことで、これまで気にも留めなかったフレーズにハッとさせられたり、全く気がつかなかったメッセージに気がついたりして、その都度新しい感動と発見を与えてくれるし、それだけじゃなくて、その時の自分に一番必要なメッセージを与えてくれる。
この本に何度勇気をもらい、何度前を向かせてもらったか分からない。
そんな特別で大切な一冊。

どんなに忙しくても、この本を読むときだけは、
たっぷり時間を取って、自分の心をできるだけ大きく開いて、ゆっくり、じっくり読んで欲しい。
きっとその人にとって必要なメッセージが、大切なメッセージが、届くと思う。

何か忘れそうになったときに。


© yokoandhiro All rights Reserved. | 管理者ページ