Dec,30,2008

クリスマスイブの24日、ヨルダンから船でエジプトに入国。
船は1時間の航程で70US$と高額なだけあってとても立派な船。
船を出たら「混沌」という言葉がぴったりの情景が広がっていた。
大きな荷物をかかえて右往左往する人だかり。
荷物検査所では、たった一つのX線検査機の中に我先に荷物を入れようと右から左から、
後ろから押せや押せやの大騒ぎ。
その検査機の中に自転車もまるごと入れられて、
その勢いで私もそのままその機械に入れられそうになった。
この「混沌」に、何だか嬉しくなってニヤニヤしてしまった。

町に出たころには、すっかり辺りが暗くなっていたので、
港町の宿に泊まることに。
クリスマスイブのホテルは、トイレ臭が部屋に充満するダブルで500円の部屋。


写真写りはカラーもポップでなかなか可愛い3Kの部屋。

中東の宿は安宿でもそこそこのレベルだっただけに、
部屋を見たときは一瞬戸惑った。
そして、サンタさんからのプレゼントは大量の蚊。
それでも500円で安全が買えたと思えば、ありがたいもの。

汚い、臭い、痒いの3kの晩を過ごし、何としてでも今日はダハブに着きたい!
という思いで出発。朝から余りにもきつい登りと向かい風にめげそうになってしまう。
ピックアップトラックやガラガラのミニバスが通り過ぎる度に「乗せていってくれー」
と車を止めたい衝動に駆られたけど、これが今年最後の走り。
気持ちよくダハブでダラーっとするには今日は頑張らなくちゃと気合で漕ぐ。


早朝からひたすら登りに向かい風で撃沈。


私たちビーチに向かってるんだよね?と不安になるくらいの山道。

そしてとうとうダハブへ。
眩しいくらいに青い海、タイのリゾートのようなゆるーい雰囲気。
気合と筋肉で山道を勝負してきた汗臭い私たちとは別世界が広がっていて、
自転車で街中に入っていくのが若干恥ずかしかったくらい。

26日は兼ねてからひろと心に決めていた、
「人間をやめる日」に。
朝から飲む。飲む。飲む。
ヨルダンでひろが夢にまで見た浴びるほどのビールを飲み、
(ヨルダンは日本並みにビールが高い)
ワインを飲み、ただただボーっとする。
寝たけりゃ寝る。食べたけりゃ食べる。飲みたけりゃ飲む。
それだけ。
心地よい海風が通り抜ける宿の中庭でまどろみながら、
この3ヶ月を振り返った。


私たちの泊まったoasis camp はその名の通りオアシス。日当たりよし、くつろぎスペースよし、キッチン有、焚き火あり!最高。

まだたったの3ヶ月しか経っていないというのが何だか信じられない。
色々な出来事を思い出せば思い出すほど、3ヶ月という短い期間に起こった
ことである気がしない。
今まで見たこともないような美しい自然や建造物にも感動したけれど、
期待していた以上に沢山の人たちに優しさをもらったことが何よりも強く心に残っている。
沢山もらった笑顔の数々は思い出すだけでも幸せな気持ちにさせてくれる。

出会えた人々に本当に感謝。
このような旅に出られたことに感謝。
そして毎日一緒に走ってくれるひろに感謝。
ありがとう。

そして来年も素晴らしい出会いが沢山ありますように。


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