ヨルダンのハイライト、King’s Highwayを走り抜けて映画インディージョーンズで
有名になった遺跡、ペトラへやってきました。
首都アンマンを出発して5日。かねてから楽しみにしつつ、恐れてもいたKing’s Highwayを
無事走りきることが出来て、ホーッと一息。
まず19個の丘から成り立っているアンマンを出るのが一苦労。
あまりに急坂で、心臓のバクバクは止まらないし過呼吸気味になるわで、これじゃあ
アンマンすら脱出出来ないんじゃないか!って本気で心配にもなったけど、
そこが自転車の凄いところ、地味に漕いでいれば必ず目的地へ着くもんです。
ベドウィンのテント集落の間に張らせてもらう。夜は電気もなく真っ暗で、星が眩しかった。
モスクにはトイレと水場があるので、顔や手を洗ったり歯を磨いたりと、ここで身だしなみを整えて出発。
そんなこんなで始まりから大変だったキングスハイウェイは、
ペトラに着くまでの5日間、気を緩ませることを許さないアップダウンの激しい道のりだった
上にひどい向かい風で苦戦はしたけれど、期待を裏切らない素敵な道でした。
毎日楽な道はなくて大変だったけど、通ってよかった!キングスハイウェイ。
アンマンからペトラまでたったの260KM。
それなのに5日間もかかったのはワディという深い枯れ谷を幾つもまたいで行かなくてはなら
なかったのと、タイヤが前に向かずに横に向いてしまうこともあったほどの向かい風のせい。
砂漠のハイウェイを突っ切るバスに乗れば、アンマンからペトラはたったの3時間。
でもやっぱりここには5日間の価値がある、自転車旅ならではの時間が流れていました。
特に3日目のワディ・ハサはスペクタクルな景色に飛び込んでいくダウンヒルが最高で、
もしヨルダンを走るのならここは北から南側へ向かうルートの方が断然お勧めです。
カメラなんてちっぽけなもんには収まりきらないダイナミックな渓谷。自転車で走ることが出来る幸せを噛み締めながらのダウンヒルの後は辛い登りが待っている。
標高差1400m以上。平坦な道はほとんどなく、ひたすら上りか下り。
世界遺産級に優しかったシリア人に比べて、アンマンのヨルダン人は
ちょっぴりヨソヨソしくて、同じアラブ系なのにこんなにも違うもんかなぁと思っていたけど、
一歩アンマンを出ると、シリア人とはまた違った素敵な人たちでした。
子供が時折石を投げてきたり、マネーマネーって手を出して追いかけてきたり、
青年に通りすがりにお尻を触られたり、嫌なこともあったけど、
みんなニコニコwelcome to Jordan!って言ってくれるし、シャイをどうぞって何度も
呼んでもらったり、休憩しているだけなのに「どうした?問題でもあったか?」って
心配してくれたりと、ヨルダン人に沢山の笑顔をもらいました。
2日目も3日目もヨルダン人のお宅に泊まらせてもらって、突撃となりの晩御飯的に現れた
私たちなのに大歓待してくれて2家族には本当に感謝。
たまたま裕福な家庭ばかりだったのかもしれないけれど、シリアの家より大きく綺麗で、
家電や家具も立派で、パソコンや車もあって、子供たちは大学にも通っていて、
日本と違うのは家族や親戚が隣近所に住んでいて、一声かければみんな集まってくる所くらい。
ヨルダンは国王が英語教育に熱心で、英語を片言でも喋る人が多いので、シリアで泊まらせて
もらったときのようにニコニコ笑顔一点張りではなくて、それなりに会話が出来たのが◎。
やっぱり言葉が通じるっていうのは理解が深まっていいものです。
この一帯を一族で保有しているこの家族には余っている家を一軒まるごと貸してもらいました。
用意してもらった朝食。フールやフムス、ファラフェルにオムレツと豪勢!
今年も残るところもう10日ほど。
年末年始はエジプトのリゾート、ダハブで紅海ダイビング!といきたいところだけど、
間に合うのかな。
インシャー・アッラー。